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【令和6年度】同報無線による森町病院からのお知らせ


令和6年6月のお知らせ

放送日:令和6年6月15日
担当者:院長 中村昌樹

 おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、公立森町病院キャッチフレーズについてお話します。
 当院は、平成12年度から毎年その年のキャッチフレーズを策定し病院運営に取り組んできました。平成14年度に私が院長に就任した際の最初のキャッチフレーズは「心のかよった医療」です。その年度、1年を通してそのテーマについて考え続けた結果、これは今後もその意味を模索し続けることが当院にとって重要と考え、病院理念を改訂する際に、文言の中に残すこととしました。その後毎年、その年度の病院運営の重点項目に沿った形でキャッチフレーズを策定してきました。各年度のキャッチフレーズについては、今回の放送内容と共に当院のホームページに掲載しますので、興味のある方はご参照ください。
 今年の4月の同報無線でもお伝えしましたが、本年度のキャッチフレーズは「未来への挑戦」です。我が国は、今まさに時代の大きな転換点を迎えています。2025年には団塊の世代が後期高齢者となり、いよいよ本格的な超高齢化時代が訪れます。同時に今後働く世代の急激な減少も見込まれます。2025年から2040年までの15年間で、高齢者の人口は6.6%増加するのに対し、15歳から64歳までの働く世代は16.6%減少すると予測されています。医療や福祉の分野では需要が増大するのに対して、その担い手の確保がますます困難となることが予想されます。何らかの形で業務の効率性を達成しなければ、我が国の医療、福祉は立ち行かなくなってしまいます。
医療界において効率性を図るためには、機能分化と連携がうまく機能することにより、患者ごとのニーズに過不足なく最適な形で応えることができるようにすること、また予防により疾病の重症化を防ぐことなどが鍵になります。そのために重要となるのが、総合診療というキーワードです。多くの病気を同時に抱える高齢者が増加する中で、多くの専門分野を受診するよりも、1か所の受診で健康を維持し重症化を防ぐことができれば効率的です。
 業務の効率化を図るもう一つのキーワードが、医療DXです。これはICTやAIを活用することで医療の形を変えていこうというものです。いままさに第4次産業革命の時代と言われていますが、その意味はICTの発達によって得られたビッグデータを、インターネットを通じて集約した上で分析・活用し、またAIにビッグデータを与えることにより複雑な判断を要する労働やサービスの効率的な提供を可能とするものです。日本はこの分野で遅れていると言われ、特に医療界は遅れています。
 森町は、全国に先駆けて高齢化が進んだため、今後高齢者の絶対数の伸びは全国平均ほど高くはありません。また、当院は、病院に隣接して家庭医療クリニックを建設することで総合診療を提供し、近隣医療機関や介護施設との連携を進めてきました。これからが、まさに当院の本領を発揮する時代と言えます。また、ITシステムの導入による関係者間の情報共有システムや、AI問診の導入などをいち早く取り入れてきました。今年度は、電子処方箋の導入や、マイナンバーカードを用いたマイナ保険証の有効活用を進めていく予定です。現在、当院を受診する初診患者の半数以上がAI問診を利用しており、そのうち30%以上が病院受診前AI問診を有効活用しています。このことは、森町がいかにIT化の進んだ町であるかを示しています。しかしながら、マイナ保険証についてはまだまだ利用率が低く、このことについては地域の皆様にぜひご協力をお願いしたいところです。
 あらためて今年度の公立森町病院キャッチフレーズ「未来への挑戦」への地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

令和6年5月のお知らせ

放送日:令和6年5月15日
     担当者:家庭医療クリニック 小串真澄

 町民のみなさま、おはようございます。森町家庭医療クリニック医師の小串真澄です。
 本日は、子宮頸がんワクチンについてお話ししたいと思います。「自分は男だし」「もう歳をとったし」、関係ないと思った方も、このワクチンについて知ることで、あなたの奥さん、お子さん、お孫さんを癌から守ることができるかもしれません。
 子宮頸がんとは、子宮の入り口にできる癌のことです。この癌が悪化すると、手術で子宮を取らなければならなくなり、最悪の場合命を落としてしまうかもしれません。実際に日本では、この子宮頸がんが原因で毎年約2900人の女性が亡くなっており、25-40歳の女性の癌による死亡原因の第2位となっています。それくらいたくさんの若い女性が亡くなっている病気です。
 子宮頸がんワクチンは子宮頸がんを予防してくれるワクチンです。子宮頸がんはHPVというウィルスに感染することによって起こります。子宮頸がんワクチンはこのウィルスの感染をなんと9割予防してくれることがわかっています。
 実はこのワクチンは2013年から、小6から高1の女の子全員が公費対象で、自己負担なしで接種できるワクチンとなっていますが、接種後の副反応が懸念された時に一時的に個別に勧める通知を控えていた時期がありました。しかし世界中で様々な研究がされ、子宮頸がんワクチンと懸念されていた副反応の因果関係はしっかり否定されました。安全性と接種による有効性が科学的に評価され、2022年から定期接種の対象者に個別で接種をおすすめする通知が役場から届いていると思います。そして、個別通知が来なかった時期に接種を逃してまった人を対象に、現在、特例で自己負担なしでこのワクチンを打てるキャンペーンを国が行っています。これをキャッチアップ接種と言います。この対象者は、今年度高校2年生から27歳になる方で、キャッチアップ接種は今年度いっぱいで終了します。ワクチンは3回接種が必要で全部終了するには半年かかります。キャンペーン中に接種を完了するためには少なくとも8月くらいには開始しないと全てを期間内に打つことができなくなります。子宮頸がんワクチンは自費だと約9万円かかります。定期接種の対象者の最後の学年である高校1年生も来年は対象から外れるため、無料で打てるのは今年度までです。
 あなたはこのワクチン接種の対象者ではありませんか?また、あなたの周りに対象年齢の女性はいませんか?ぜひ、このことを教えてあげてください。ワクチンや接種についての情報は森町家庭医療クリニックのホームページでご確認ください。不安、疑問、相談がある方はまずはクリニックまでお電話ください。私たちが相談に乗ります。
 最後にもう一度、大切なことをお話しします。高校1年生〜今年27歳になる方、子宮頸がんワクチン接種は、今年の夏までに開始してください。よろしくお願いします。

令和6年4月のお知らせ

放送日:令和6年4月15日
担当者:院長 中村昌樹

 おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、令和6年度の森町病院運営方針についてお話します。
 今年度は、国の指針に基づいて作成した公立森町病院経営強化プランの1年目の年となります。プランでは2つの重点項目として病床稼働率の向上と医療人材の確保を掲げています。3年間続いたコロナ禍の影響で、全国の病院で稼働率が低下し、新型コロナが5類扱いとなり社会活動が再開した後も回復しない状況が続いています。当院においては、コロナ禍だけでなく、看護師などの産休・育休取得のために病棟を十分機能させることができなかったことと、整形外科の診療体制の縮小のため稼働率が低下していました。昨年度整形外科医2名が赴任したことにより、下半期から入院患者数も増加し、コロナ禍前の水準までほぼ回復することができています。年間を通した入院患者数は、対前年度比で約27%増加しています。今年度は、年間を通してこの稼働率を維持することが目標です。一方看護師を増員しているものの、病棟の機能をフルに活用するにはまだまだ不十分です。当院職員も出産、育児に専念できる体制を維持するためには、さらなる看護師の確保は必要です。今後さらに働く世代の人口減少によってあらゆる分野で人材不足が問題となってきます。当院では、特に看護師と薬剤師の増員が必要です。もしもお知り合いの方がいらっしゃったらぜひ当院管理課に紹介してください。
 一方、人材不足の問題を解決する手段の一つとしてITの活用があります。日本は世界各国と比較してIT化が遅れていると言われています。特に医療界は遅れています。国はマイナーバーカードを用いて保険証の資格確認ができるように整備を進めてきました。いまだ利用率は低い状況ですが、このことは当院の事務作業の負担軽減につながります。国の方針として今年中に保険証が廃止されることが決まっています。そのことを踏まえた対応をぜひお願いいたします。また、様々な医療情報を共有するための全国医療情報プラットホームの創設が進められています。現在でもマイナンバーカードを用いてマイナポータルにアクセスすると、すべての医療機関でご自分に処方された投薬内容を確認することができます。このことは災害などでかかりつけ以外の医療機関にかからなければならない時などに役立ちます。これまで当院で採用している病院受診前事前AI問診について地域の皆様にご利用を呼び掛けてきました。このシステムへの入力は、当院のホームページを通じて遠方にお住いのご家族が代行入力をすることも可能です。ご高齢の一人暮らしの方や老々世帯の方も電話で病状を伝えてご家族に入力をお願いするのも一つの方法です。
 様々な点で今時代が大きく変わろうとしています。未来は不確実ですが、だからこそ多くの可能性があります。ITも手段の一つにすぎませんが、手段は使い方次第で有効となります。まずはチャレンジすることが必要です。そこで今年度の当院のキャッチフレーズを「未来への挑戦」としました。引き続き地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。