【令和4年度】同報無線による森町病院からのお知らせ
令和5年3月のお知らせ
放送日:令和5年3月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、当院の来年度の整形外科診療体制についてお話します。
当院はこれまで、整形外科の診療体制が整わないことから、手術が必要な患者さんは、近隣の病院に紹介していました。しかしながら、来月からは、浜松医大から整形外科の常勤医師2名が派遣されることになり、診療体制が整うことで、ほとんどの手術に対応できるようになります。地域住民からも、身近な病院で手術を受けたいとの声が多く聞かれていました。その声にもようやくお応えできるようになることを、広く住民の皆様にお伝えしたいと思います。
森町では、今後も後期高齢者が増えることから、ロコモティブシンドロームと言われる、関節や筋肉の機能低下による運動器の疾患がさらに増えることが予想されます。また、日常の生活を送る中で骨折などの突発的なけがはつきものです。当院は、人々の生活圏の医療を提供する立場から、病気やけがに見舞われても、できるだけその人の生活が継続できるよう支援する役割があり、その観点からも整形外科の診療体制を整えることが急務でした。しかしながら、全国的な医師不足の中、特に静岡県は医師少数県であり、また当院のような中小病院にとって常勤医師の確保が最大の難題でした。当院は、長い期間をかけ、県内唯一の医科大学である浜松医大との連携を強化することで、ようやく来年度整形外科の診療体制を整えることができるようになりました。このことは当院だけでなく、森町が地域包括ケアシステムのモデルとなるべく、様々な取り組みを行ってきたことも評価されたものでもあります。当院は、家庭医を養成するプログラムを立ち上げ、若手医師の育成に取り組んできました。また、森町病院友の会の活動をはじめ、地域全体で医師の育成に協力する体制が整ってきたことも評価されています。このことについては、地域住民の皆様のご協力に心から感謝申し上げたいと思います。
また、将来にわたって浜松医大との関係を強化し、森町の地域医療を持続可能なものとするために、来年度浜松医大に町の寄付講座として、森町地域包括ケア講座が開設する予定であり、現在森町議会定例会において設置予算の審議をしていただいています。このことも非常に重要なことであります。森町は、医療介護との連携を進め、在宅医療に取り組むなど、地域包括ケアシステムの先進地として注目されています。これまで、浜松医大になかったこのような分野の講座と連携してさらに研究を進めることで、これからの時代の変化にも対応できる新たな森町に進化することが期待されます。
新たに赴任する二人の整形外科医師は、臨床経験も豊富で、専門家の間でも患者さん側からも非常に評価の高い医師たちです。今後の当院の整形外科診療にはぜひ期待していただきたいと思います。
最後に、3月13日をもってマスクの着用は個人の判断に任せるという国の方針が出されましたが、当院としては、院内感染を防ぐため、病院利用者には引き続きマスクの着用をお願いすることになります。これまで同様地域の皆様のご理解とご協力をお願いします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、当院の来年度の整形外科診療体制についてお話します。
当院はこれまで、整形外科の診療体制が整わないことから、手術が必要な患者さんは、近隣の病院に紹介していました。しかしながら、来月からは、浜松医大から整形外科の常勤医師2名が派遣されることになり、診療体制が整うことで、ほとんどの手術に対応できるようになります。地域住民からも、身近な病院で手術を受けたいとの声が多く聞かれていました。その声にもようやくお応えできるようになることを、広く住民の皆様にお伝えしたいと思います。
森町では、今後も後期高齢者が増えることから、ロコモティブシンドロームと言われる、関節や筋肉の機能低下による運動器の疾患がさらに増えることが予想されます。また、日常の生活を送る中で骨折などの突発的なけがはつきものです。当院は、人々の生活圏の医療を提供する立場から、病気やけがに見舞われても、できるだけその人の生活が継続できるよう支援する役割があり、その観点からも整形外科の診療体制を整えることが急務でした。しかしながら、全国的な医師不足の中、特に静岡県は医師少数県であり、また当院のような中小病院にとって常勤医師の確保が最大の難題でした。当院は、長い期間をかけ、県内唯一の医科大学である浜松医大との連携を強化することで、ようやく来年度整形外科の診療体制を整えることができるようになりました。このことは当院だけでなく、森町が地域包括ケアシステムのモデルとなるべく、様々な取り組みを行ってきたことも評価されたものでもあります。当院は、家庭医を養成するプログラムを立ち上げ、若手医師の育成に取り組んできました。また、森町病院友の会の活動をはじめ、地域全体で医師の育成に協力する体制が整ってきたことも評価されています。このことについては、地域住民の皆様のご協力に心から感謝申し上げたいと思います。
また、将来にわたって浜松医大との関係を強化し、森町の地域医療を持続可能なものとするために、来年度浜松医大に町の寄付講座として、森町地域包括ケア講座が開設する予定であり、現在森町議会定例会において設置予算の審議をしていただいています。このことも非常に重要なことであります。森町は、医療介護との連携を進め、在宅医療に取り組むなど、地域包括ケアシステムの先進地として注目されています。これまで、浜松医大になかったこのような分野の講座と連携してさらに研究を進めることで、これからの時代の変化にも対応できる新たな森町に進化することが期待されます。
新たに赴任する二人の整形外科医師は、臨床経験も豊富で、専門家の間でも患者さん側からも非常に評価の高い医師たちです。今後の当院の整形外科診療にはぜひ期待していただきたいと思います。
最後に、3月13日をもってマスクの着用は個人の判断に任せるという国の方針が出されましたが、当院としては、院内感染を防ぐため、病院利用者には引き続きマスクの着用をお願いすることになります。これまで同様地域の皆様のご理解とご協力をお願いします。
令和5年2月のお知らせ
放送日:令和5年2月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日も引き続き新型コロナウィルス感染症についてお話します。
今回の第8波については、1日当たりの感染者数でみると、全国では1月6日に245542人、静岡県では1月7日に9475人をピークに、以後減少に転じています。2月12日現在までの累積感染者数は、全国で3294万人余り、静岡県で約85万人です。これまでに、国民の約26%、静岡県民の約23%がコロナウィルスに感染したことになります。しかしながら、昨年の9月26日以後、感染者の全数報告は行っていないことから、実際にはより多くの感染者が発生していると思われ、また一人で複数回感染している人もいることから、この比率自体はあまり正確ではありません。
静岡県では、1月13日付で発令された医療ひっ迫防止対策強化宣言は、2月10日に解除されました。今回の第8波においては、それまでと比べて増加のスピードがやや緩やかだったのに対し、減少の速度は比較的早いのが特徴です。しかしながら、2月に入ってからは、減少の速度がやや緩やかになっています。このことから、現在新規感染者数が少なくなったとはいえ、今後も一定程度の感染者数が存在する状況が続くものと思われます。2月12日までの1週間の累積患者数は、全国では201329人で、昨年10月初旬なみですが、静岡県では9078人で、昨年10月初旬の約2倍の患者数が報告されています。実際に県内の病院クラスターもまだ多く認められます。当院では、2月2日から2月8日までの1週間で、抗原検査とPCR検査を93件行い、12件の陽性が確認され、陽性率は12.9%でした。
現在マスクの着用の是非が取りざたされていますが、現状からすると不特定多数の人が集まる場などは、やはり感染する可能性があると考えるべきでしょう。密にならない場合や、飲食を伴うような場でなければ、比較的感染のリスクは低いと思われますが、オミクロン株は重篤化しにくいとはいえ、感染力が極めて強いことが特徴です。多くの人が感染することで、集団免疫の達成によって収束するという見通しは、今回のコロナについては成り立たない可能性があります。実際に、コロナワクチンの効果も長くは続かないことと、一度感染した人もある程度期間がたつと再び感染することがあるという事実があります。したがって、自分は一度感染したから大丈夫とは思わない方が良いと思います。感染のリスクが低い場合に必ずしもマスクは着用する必要はないと思いますが、状況によって各個人が判断すべき問題だと思われます。逆に個人の判断に対して周りからの避難や圧力がないようにしたいものです。もともと花粉症などある人は、当然マスクが必要になります。マスクの着用は、どちらが正しいのかという問題ではなく、状況によっても異なります。コロナ禍をきっかけに、お互いの判断を尊重しあう、より思いやりのある社会に向かうことを願っています。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日も引き続き新型コロナウィルス感染症についてお話します。
今回の第8波については、1日当たりの感染者数でみると、全国では1月6日に245542人、静岡県では1月7日に9475人をピークに、以後減少に転じています。2月12日現在までの累積感染者数は、全国で3294万人余り、静岡県で約85万人です。これまでに、国民の約26%、静岡県民の約23%がコロナウィルスに感染したことになります。しかしながら、昨年の9月26日以後、感染者の全数報告は行っていないことから、実際にはより多くの感染者が発生していると思われ、また一人で複数回感染している人もいることから、この比率自体はあまり正確ではありません。
静岡県では、1月13日付で発令された医療ひっ迫防止対策強化宣言は、2月10日に解除されました。今回の第8波においては、それまでと比べて増加のスピードがやや緩やかだったのに対し、減少の速度は比較的早いのが特徴です。しかしながら、2月に入ってからは、減少の速度がやや緩やかになっています。このことから、現在新規感染者数が少なくなったとはいえ、今後も一定程度の感染者数が存在する状況が続くものと思われます。2月12日までの1週間の累積患者数は、全国では201329人で、昨年10月初旬なみですが、静岡県では9078人で、昨年10月初旬の約2倍の患者数が報告されています。実際に県内の病院クラスターもまだ多く認められます。当院では、2月2日から2月8日までの1週間で、抗原検査とPCR検査を93件行い、12件の陽性が確認され、陽性率は12.9%でした。
現在マスクの着用の是非が取りざたされていますが、現状からすると不特定多数の人が集まる場などは、やはり感染する可能性があると考えるべきでしょう。密にならない場合や、飲食を伴うような場でなければ、比較的感染のリスクは低いと思われますが、オミクロン株は重篤化しにくいとはいえ、感染力が極めて強いことが特徴です。多くの人が感染することで、集団免疫の達成によって収束するという見通しは、今回のコロナについては成り立たない可能性があります。実際に、コロナワクチンの効果も長くは続かないことと、一度感染した人もある程度期間がたつと再び感染することがあるという事実があります。したがって、自分は一度感染したから大丈夫とは思わない方が良いと思います。感染のリスクが低い場合に必ずしもマスクは着用する必要はないと思いますが、状況によって各個人が判断すべき問題だと思われます。逆に個人の判断に対して周りからの避難や圧力がないようにしたいものです。もともと花粉症などある人は、当然マスクが必要になります。マスクの着用は、どちらが正しいのかという問題ではなく、状況によっても異なります。コロナ禍をきっかけに、お互いの判断を尊重しあう、より思いやりのある社会に向かうことを願っています。
令和5年1月のお知らせ
放送日:令和5年1月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日も引き続き新型コロナ感染状況と当院の対応についてお話します。
コロナ禍に突入してから3回目の正月を迎えました。今年は行動制限がないため、日常生活の中で、誰もがいつコロナに感染してもおかしくない状況が続いています。オミクロン株に置き換わってからは重症化が少ないことから、国の対応としては、社会活動を正常化させることに重点が置かれています。しかしながら医療機関にとっては、日常生活の中で多くの職員も感染し休職せざるを得ないこと、またひとたび院内感染が起これば入院機能を制限しなければならないことが問題となります。当院では昨年の11月までは一度もコロナの院内感染は発生していませんでしたが、12月20日に初めて院内クラスターが発生しました。いかに早く病院の機能を回復させるかに重点を置いたため、新規の入院を制限せざるを得ませんでしたが、その間地域住民の皆様には大変ご迷惑をおかけしました。近隣病院の協力もあり、比較的早く1月6日には入院制限を解除することができました。
しかしながら年末年始のあとは、さらに感染者数は増え続けており、現状に対応するため、当院では1月10日づけでコロナ対応病床を16床増床し、入院を必要とする患者の対応ができるだけ可能となるよう体制変更を行いました。
静岡県では今月に入って過去最大の新規感染者数が報告され、さらに増え続けていますが、現在報道されている感染者数は必ずしも全数が把握されているとはいえず、実際は報道発表以上の感染者が発生しているものと思われます。このような状況で問題になるのはやはり医療ひっ迫です。現在県内31病院でクラスターが発生し、病院機能が制限されています。救急搬送困難事例も多く発生し、コロナ以外の通常の医療対応も難しくなっています。このような状況を踏まえ、静岡県は1月13日付で医療ひっ迫防止対策強化宣言を発出しました。目的とするところは、通常の医療機能を可能な限り維持することです。そのため重症化リスクの低い人は、発熱外来を受診せずに、自宅で検査キットによりセルフチェックを行い、陽性の場合は健康フォローアップセンターに登録することを推奨しています。また地域住民には、基本的な感染防止対策を再度徹底し、ワクチン接種を積極的に受けることを呼び掛けています。コロナ感染が身近なものとなり、重症化リスクが低いことから、一般の危機意識が薄れていることは確かですが、患者数全体が増えることで高齢者の死亡例も増えています。医療機能がひっ迫している現状をご理解いただき、再度感染防止対策にご協力をお願いしたいと思います。改めて地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日も引き続き新型コロナ感染状況と当院の対応についてお話します。
コロナ禍に突入してから3回目の正月を迎えました。今年は行動制限がないため、日常生活の中で、誰もがいつコロナに感染してもおかしくない状況が続いています。オミクロン株に置き換わってからは重症化が少ないことから、国の対応としては、社会活動を正常化させることに重点が置かれています。しかしながら医療機関にとっては、日常生活の中で多くの職員も感染し休職せざるを得ないこと、またひとたび院内感染が起これば入院機能を制限しなければならないことが問題となります。当院では昨年の11月までは一度もコロナの院内感染は発生していませんでしたが、12月20日に初めて院内クラスターが発生しました。いかに早く病院の機能を回復させるかに重点を置いたため、新規の入院を制限せざるを得ませんでしたが、その間地域住民の皆様には大変ご迷惑をおかけしました。近隣病院の協力もあり、比較的早く1月6日には入院制限を解除することができました。
しかしながら年末年始のあとは、さらに感染者数は増え続けており、現状に対応するため、当院では1月10日づけでコロナ対応病床を16床増床し、入院を必要とする患者の対応ができるだけ可能となるよう体制変更を行いました。
静岡県では今月に入って過去最大の新規感染者数が報告され、さらに増え続けていますが、現在報道されている感染者数は必ずしも全数が把握されているとはいえず、実際は報道発表以上の感染者が発生しているものと思われます。このような状況で問題になるのはやはり医療ひっ迫です。現在県内31病院でクラスターが発生し、病院機能が制限されています。救急搬送困難事例も多く発生し、コロナ以外の通常の医療対応も難しくなっています。このような状況を踏まえ、静岡県は1月13日付で医療ひっ迫防止対策強化宣言を発出しました。目的とするところは、通常の医療機能を可能な限り維持することです。そのため重症化リスクの低い人は、発熱外来を受診せずに、自宅で検査キットによりセルフチェックを行い、陽性の場合は健康フォローアップセンターに登録することを推奨しています。また地域住民には、基本的な感染防止対策を再度徹底し、ワクチン接種を積極的に受けることを呼び掛けています。コロナ感染が身近なものとなり、重症化リスクが低いことから、一般の危機意識が薄れていることは確かですが、患者数全体が増えることで高齢者の死亡例も増えています。医療機能がひっ迫している現状をご理解いただき、再度感染防止対策にご協力をお願いしたいと思います。改めて地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
令和4年12月のお知らせ
放送日:令和4年12月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、年末年始のコロナ対応についてお話します。
全国のコロナ新規陽性者数は、連日約12万人報告され、1週間の累積でみると80万人を超えており、確実に増加の傾向が続いています。現在明らかに第8波の真っただ中です。静岡県も最近1週間の平均新規感染者数は約3000人で、12月に入ってからも連日20%近い増加率で増え続けています。今回の第8波の特徴として、社会活動が活発化した割には、これまでと比べて増加の速度が緩やかなことが挙げられます。ワクチン接種が進んだことによる一定の効果かもしれません。
当院でのコロナ感染者の状況を見てみると、比較的落ち着いていた10月に比べ、11月に入ってから患者数が急速に増加し、新規患者数は11月14日がピークで、1週間前の患者数の3.4倍となっています。このことは、感染が収束していない中で、祭りなど不特定多数の人が集まるイベントを行うと、確実に感染を拡大させることを示しています。12月に入って当院を受診する新規陽性者数は減ってはきていますが、全国の状況や静岡県の状況をみると依然減少傾向はみられず、年末年始に活動が活発化することで、再び感染が拡大する可能性もあり注意が必要です。
今年に入ってからのコロナ感染は、主として重症化率の低いオミクロン株によるものであり、最近増加しているケルベロスと呼ばれる株も同じくオミクロン株の系統です。ほとんどの方が軽症であり、ワクチンによる一定の感染予防効果も期待されます。
現在国は、社会活動を制限せず、重症化リスクの高い高齢者、基礎疾患を有する方、妊婦、小学生以下のこどもに対する対策に重点を置く方針です。それ以外の方は、発熱などがみられた場合、コロナの自己検査キットを活用し、陽性であった場合、健康フォローアップセンターにご自分で登録し、重症化を疑う症状がない限り医療機関を受診せず自宅療養を行うよう勧めています。このことは、社会活動を制限しないことで一定程度の感染者の増加は見込まれるものの、医療機関のひっ迫により、通常の医療機能を低下さないようにすることが目的です。冬場はコロナに限らず、様々な病気が増加する時期です。コロナ禍が始まってからみられなくなっていたインフルエンザも、今年は流行の兆しを見せています。コロナであれ、他の疾患であれ、全身状態が悪化した人に対して優先的に医療を提供するのが医療機関の役割です。
当院は、12月29日から1月3日までの期間は、コロナやインフルエンザも含め、すべての疾患に対して当直対応となります。医療資源を有効に機能させるため、地域の皆様には感染予防に十分注意していただくと同時に、不必要な外来受診はできるだけ避けるよう、ご理解とご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、年末年始のコロナ対応についてお話します。
全国のコロナ新規陽性者数は、連日約12万人報告され、1週間の累積でみると80万人を超えており、確実に増加の傾向が続いています。現在明らかに第8波の真っただ中です。静岡県も最近1週間の平均新規感染者数は約3000人で、12月に入ってからも連日20%近い増加率で増え続けています。今回の第8波の特徴として、社会活動が活発化した割には、これまでと比べて増加の速度が緩やかなことが挙げられます。ワクチン接種が進んだことによる一定の効果かもしれません。
当院でのコロナ感染者の状況を見てみると、比較的落ち着いていた10月に比べ、11月に入ってから患者数が急速に増加し、新規患者数は11月14日がピークで、1週間前の患者数の3.4倍となっています。このことは、感染が収束していない中で、祭りなど不特定多数の人が集まるイベントを行うと、確実に感染を拡大させることを示しています。12月に入って当院を受診する新規陽性者数は減ってはきていますが、全国の状況や静岡県の状況をみると依然減少傾向はみられず、年末年始に活動が活発化することで、再び感染が拡大する可能性もあり注意が必要です。
今年に入ってからのコロナ感染は、主として重症化率の低いオミクロン株によるものであり、最近増加しているケルベロスと呼ばれる株も同じくオミクロン株の系統です。ほとんどの方が軽症であり、ワクチンによる一定の感染予防効果も期待されます。
現在国は、社会活動を制限せず、重症化リスクの高い高齢者、基礎疾患を有する方、妊婦、小学生以下のこどもに対する対策に重点を置く方針です。それ以外の方は、発熱などがみられた場合、コロナの自己検査キットを活用し、陽性であった場合、健康フォローアップセンターにご自分で登録し、重症化を疑う症状がない限り医療機関を受診せず自宅療養を行うよう勧めています。このことは、社会活動を制限しないことで一定程度の感染者の増加は見込まれるものの、医療機関のひっ迫により、通常の医療機能を低下さないようにすることが目的です。冬場はコロナに限らず、様々な病気が増加する時期です。コロナ禍が始まってからみられなくなっていたインフルエンザも、今年は流行の兆しを見せています。コロナであれ、他の疾患であれ、全身状態が悪化した人に対して優先的に医療を提供するのが医療機関の役割です。
当院は、12月29日から1月3日までの期間は、コロナやインフルエンザも含め、すべての疾患に対して当直対応となります。医療資源を有効に機能させるため、地域の皆様には感染予防に十分注意していただくと同時に、不必要な外来受診はできるだけ避けるよう、ご理解とご協力をお願いいたします。
令和4年11月のお知らせ
放送日:令和4年11月15日
担当者:画像診断科
おはようございます。森町病院 画像診断科 診療放射線技師 主任の畑と申します。
本日は、当院のMRI装置についてお話させていただきます。MRI装置は、強い磁場をつかって体の断層画像を撮影する機械です。CT装置とMRI装置は外観が似ているため勘違いされる方もいらっしゃいます。CT装置はX線を使用して断層画像を撮影しますが、MRI装置ではX線を使っていないので被ばくをすることはありません。
検査は、寝た状態で機械の中に入り20分から1時間程度かかります。検査中は大きな音がしますがヘットホンから音楽がながれますので心配しないでください。機械の中に入って検査を行うことに不安を持つ方もいらっしゃるとおもいますが、森町病院のMRI検査では、頭側から機械に入るほとんどの検査において、きれいな川や海、動物などの映像をみながら検査を受けることができます。映像をみながら検査を行う事で、狭い所に入っている感覚はほとんどありません。狭い所が苦手な方から「安心して検査ができたよ」などの声を頂くこともあります。映像を見ながらMRI検査ができる施設は全国的にもめずらしく、近隣の医療機関でもほとんどありません。狭い所が苦手な方も安心して検査をうけて頂けると思います。
MRI検査は、CT検査に比べて時間がかかりますが、急性期脳梗塞の診断にすぐれており、造影剤と言う薬を使わないで頭などの血管の撮影ができます。急性期脳梗塞は、早期に発見して治療を行う事が予後に大きく影響します。また、筋肉や内臓などの軟部組織もきれいにうつし出すことができます。MRI装置の進歩は目覚ましく、肝臓などのおなかの検査や子宮・卵巣などの婦人科領域の検査に対しても精度の高い検査を行う事ができるようになっています。前立腺の検査も泌尿器科のガイドラインにおいて推奨されています。
話は変わりますが、「脳ドック」と言う言葉をきいたことはありますか?「脳ドック」は、健康診断の一環として脳の検査をおこないます。森町病院においてもおこなっております。「脳ドック」は、脳卒中といわれる脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血などの病気を事前に発見するためにMRI検査を行う健康診断です。脳卒中などにより脳の細胞が壊れてしまうと再生することは難しくなってしまいます。脳ドックガイドラインや学会のガイドラインでは「脳MRI検査」の対象となる方は、心房細動といわれる不整脈のある方、高血圧・糖尿病・高脂血症のある方、ご家族に脳の病気にかかった方がいる方、過度の飲酒・喫煙習慣のある方などとなっております。「脳ドック」をうけることで早期に病気をみつけて重症化をふせいでください。MRI検査を受けるためには、病院に受診している方は診察時に担当医師へご相談ください。また、健康診断として検査を受ける方は当院健診科へご相談下さい。
MRI検査は、誰でも検査を受けることができるわけではありません。強い磁場を使って検査を行うため検査を行う事ができない方もいらっしゃいます。検査を行うために検査前に事前の確認を行います。安全に検査を行うための事前確認へのご協力をお願いいたします。
病気は、かからないことが理想ですが、現実には難しいと思います。病気は早く診つけて早く治すことが重要です。そのために、「脳ドック」だけではなくその他の健康診断や具合の悪い時の早期の受診を心がけましょう。
担当者:画像診断科
おはようございます。森町病院 画像診断科 診療放射線技師 主任の畑と申します。
本日は、当院のMRI装置についてお話させていただきます。MRI装置は、強い磁場をつかって体の断層画像を撮影する機械です。CT装置とMRI装置は外観が似ているため勘違いされる方もいらっしゃいます。CT装置はX線を使用して断層画像を撮影しますが、MRI装置ではX線を使っていないので被ばくをすることはありません。
検査は、寝た状態で機械の中に入り20分から1時間程度かかります。検査中は大きな音がしますがヘットホンから音楽がながれますので心配しないでください。機械の中に入って検査を行うことに不安を持つ方もいらっしゃるとおもいますが、森町病院のMRI検査では、頭側から機械に入るほとんどの検査において、きれいな川や海、動物などの映像をみながら検査を受けることができます。映像をみながら検査を行う事で、狭い所に入っている感覚はほとんどありません。狭い所が苦手な方から「安心して検査ができたよ」などの声を頂くこともあります。映像を見ながらMRI検査ができる施設は全国的にもめずらしく、近隣の医療機関でもほとんどありません。狭い所が苦手な方も安心して検査をうけて頂けると思います。
MRI検査は、CT検査に比べて時間がかかりますが、急性期脳梗塞の診断にすぐれており、造影剤と言う薬を使わないで頭などの血管の撮影ができます。急性期脳梗塞は、早期に発見して治療を行う事が予後に大きく影響します。また、筋肉や内臓などの軟部組織もきれいにうつし出すことができます。MRI装置の進歩は目覚ましく、肝臓などのおなかの検査や子宮・卵巣などの婦人科領域の検査に対しても精度の高い検査を行う事ができるようになっています。前立腺の検査も泌尿器科のガイドラインにおいて推奨されています。
話は変わりますが、「脳ドック」と言う言葉をきいたことはありますか?「脳ドック」は、健康診断の一環として脳の検査をおこないます。森町病院においてもおこなっております。「脳ドック」は、脳卒中といわれる脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血などの病気を事前に発見するためにMRI検査を行う健康診断です。脳卒中などにより脳の細胞が壊れてしまうと再生することは難しくなってしまいます。脳ドックガイドラインや学会のガイドラインでは「脳MRI検査」の対象となる方は、心房細動といわれる不整脈のある方、高血圧・糖尿病・高脂血症のある方、ご家族に脳の病気にかかった方がいる方、過度の飲酒・喫煙習慣のある方などとなっております。「脳ドック」をうけることで早期に病気をみつけて重症化をふせいでください。MRI検査を受けるためには、病院に受診している方は診察時に担当医師へご相談ください。また、健康診断として検査を受ける方は当院健診科へご相談下さい。
MRI検査は、誰でも検査を受けることができるわけではありません。強い磁場を使って検査を行うため検査を行う事ができない方もいらっしゃいます。検査を行うために検査前に事前の確認を行います。安全に検査を行うための事前確認へのご協力をお願いいたします。
病気は、かからないことが理想ですが、現実には難しいと思います。病気は早く診つけて早く治すことが重要です。そのために、「脳ドック」だけではなくその他の健康診断や具合の悪い時の早期の受診を心がけましょう。
令和4年10月のお知らせ
放送日:令和4年10月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、現在のコロナ感染への対応についてお話します。
9月27日以降、コロナ感染者数の全数報告が終了したことから、市町別の感染者数の把握は困難となっています。コロナウィルスの新たな感染者数は、8月をピークとして減少はしていますが、9月の森町の人口当たりの感染者数は、26日までの時点で中東遠6市町の中で袋井市に次いで2番目の多い値でした。全国の感染者数も8月をピークに、以後減少に転じてはいますが、決してコロナ感染症が収まったわけではなく、10月12日の全国新規感染者数は45505人で、これは昨年の夏の第5波のピークである約26000人をはるかに超えた値です。現在国の対応も、ウィズコロナ時代として、通常の社会活動を取り戻す方向に大きく転換し、海外からの人の流入も制限を設けていません。これは、国際的な流れとも方向は一致していますが、このことは一方で感染対策に対して国は積極的には関与せず、個人個人の対応に任せるということを意味します。すなわち、今後の感染への対応は、基本的には自己責任であるということになります。
今年の8月をピークとした第7波では、全国の1日の新規感染者数のピークは、8月19日の約26万人で、以後減少に転じてはいますが、昨年8月のピークの10倍の感染者数から減少したとはいえ、決してコロナ感染がなくなったわけではないことはご理解ください。
市町別の感染者数が発表されなくなったため、当院の発熱外来等を受診してPCR検査を行った方の陽性率で見ると、ピークの8月は426人中260人が陽性で、陽性率は61%でした。9月は239人中91人が陽性で、陽性率は38.1%と、明らかに患者数も陽性率も減少していますが、依然としてコロナ患者が発生しているのもまた事実です。今月に入っても11日までの時点で、46名の方にPCR検査を行い、12名の方が陽性で、陽性率は26.1%です。これは、やや落ち着いた今年6月の19.4%に比べて依然として高い値であることをご理解ください。
現在国の方針転換が行われたのも、昨年の第5波までのアルファ株やデルタ株に比べ、現在のオミクロン株では明らかに重症化率が低いことも要因の一つであると思われます。しかしながら、ごく稀ではありますが、心筋炎などが疑われる突然死の事例が、小児や若年者であっても報告され続けているのもまた事実です。通常の社会活動を取り戻すことも大切なことですが、感染症に限らず、現実の社会には常にリスクがあるということもご理解ください。非常事態から通常の状態に移行したと考えるならば、国の管理から個人の管理に比重が移るのは、ある意味当然のことであると思われますが、一方で小児や高齢者、あるいは妊婦や基礎疾患のある方など、自己責任を問うことが困難な弱者を守ることも社会の責務であると思われます。今回のコロナ禍を通して、弱者を守る社会の在り方を、みんなで考えていく必要があるのではないでしょうか。
森町では、10月22日からオミクロン対応のワクチン接種が開始されます。感染予防効果も期待されますので、積極的に接種をすることをお勧めします。
今後も当院は地域とともに在る病院を目指して地域医療に取り組んでまいります。引き続き地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、現在のコロナ感染への対応についてお話します。
9月27日以降、コロナ感染者数の全数報告が終了したことから、市町別の感染者数の把握は困難となっています。コロナウィルスの新たな感染者数は、8月をピークとして減少はしていますが、9月の森町の人口当たりの感染者数は、26日までの時点で中東遠6市町の中で袋井市に次いで2番目の多い値でした。全国の感染者数も8月をピークに、以後減少に転じてはいますが、決してコロナ感染症が収まったわけではなく、10月12日の全国新規感染者数は45505人で、これは昨年の夏の第5波のピークである約26000人をはるかに超えた値です。現在国の対応も、ウィズコロナ時代として、通常の社会活動を取り戻す方向に大きく転換し、海外からの人の流入も制限を設けていません。これは、国際的な流れとも方向は一致していますが、このことは一方で感染対策に対して国は積極的には関与せず、個人個人の対応に任せるということを意味します。すなわち、今後の感染への対応は、基本的には自己責任であるということになります。
今年の8月をピークとした第7波では、全国の1日の新規感染者数のピークは、8月19日の約26万人で、以後減少に転じてはいますが、昨年8月のピークの10倍の感染者数から減少したとはいえ、決してコロナ感染がなくなったわけではないことはご理解ください。
市町別の感染者数が発表されなくなったため、当院の発熱外来等を受診してPCR検査を行った方の陽性率で見ると、ピークの8月は426人中260人が陽性で、陽性率は61%でした。9月は239人中91人が陽性で、陽性率は38.1%と、明らかに患者数も陽性率も減少していますが、依然としてコロナ患者が発生しているのもまた事実です。今月に入っても11日までの時点で、46名の方にPCR検査を行い、12名の方が陽性で、陽性率は26.1%です。これは、やや落ち着いた今年6月の19.4%に比べて依然として高い値であることをご理解ください。
現在国の方針転換が行われたのも、昨年の第5波までのアルファ株やデルタ株に比べ、現在のオミクロン株では明らかに重症化率が低いことも要因の一つであると思われます。しかしながら、ごく稀ではありますが、心筋炎などが疑われる突然死の事例が、小児や若年者であっても報告され続けているのもまた事実です。通常の社会活動を取り戻すことも大切なことですが、感染症に限らず、現実の社会には常にリスクがあるということもご理解ください。非常事態から通常の状態に移行したと考えるならば、国の管理から個人の管理に比重が移るのは、ある意味当然のことであると思われますが、一方で小児や高齢者、あるいは妊婦や基礎疾患のある方など、自己責任を問うことが困難な弱者を守ることも社会の責務であると思われます。今回のコロナ禍を通して、弱者を守る社会の在り方を、みんなで考えていく必要があるのではないでしょうか。
森町では、10月22日からオミクロン対応のワクチン接種が開始されます。感染予防効果も期待されますので、積極的に接種をすることをお勧めします。
今後も当院は地域とともに在る病院を目指して地域医療に取り組んでまいります。引き続き地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
令和4年9月のお知らせ
放送日:令和4年9月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。今月は引き続きコロナウィルスへの対応についてお話します。
市町別の感染者数を月ごとにみると、8月の森町の人口当たりの感染者数は、中東遠地域6市町の中で最も少ない数でした。しかしながら決して感染者数が少なかったわけではなく、8月の森町の合計感染者数は556人と過去最高の数となっています。このことは、他の市町でも全国的にも8月は今までにない数の患者が発生したということを意味します。オミクロン株のBA5の感染力が強いことと同時に、行動制限を行わず人々の活動が活発化すると確実に感染が広がることを示しています。しかしながら、多くの方が軽傷で、肺炎を合併したり、後遺症に悩んだりする方は感染者全体の数からみると少数です。ただし、基礎疾患のある高齢者では、コロナ感染がきっかけで死に至る場合もあります。したがって、感染者の絶対数が増えることで、結果的に死亡者数も増加することになります。この事実を、社会全体がどのようにとらえるかが問われます。
現在、国は感染拡大を防ぐことよりも、感染によって重症化し死に至る人をいかに少なくするかに焦点を絞り、社会経済活動を止めない方向に舵を切っています。そのため、9月7日付でこれまで10日間だったコロナ感染者の隔離期間を7日間に短縮しました。症状が軽快してから24時間以上たっていることが条件ですが、このような変更は、時間経過とともに排出するウィルス量が減少し、感染させる可能性が低くなるという事実に基づいています。しかしながら発症から10日間は決して感染のリスクがゼロになるわけではありません。したがって8日目から社会活動に復帰するとしても、感染対策には引き続き注意が必要です。また感染しても無症状の方がいるのも事実です。その場合、気づかずに人にうつしている可能性もあります。このような状況を考えると、自分自身が常にウィルスを持っている可能性があるという前提で、人に感染させないような行動が求められます。そのためにはマスクの着用が最も有効です。もはや感染対策は普通のこととして対応していかなければなりません。
先月のこの放送で、1週間ごとの累積患者数で見ると、森町では7月31日をピークに感染者数は減少しているとお話ししましたが、その後再度増加し、お盆あけの8月22日と、学校が始まった後の9月8日にも増加の山を迎えています。森町では第7波において3回のピークがあったことになります。このことは、活動が活発化することで確実に感染が拡大することを示しています。現在は減少傾向ではありますが、未だ連日多くの感染者が発生しています。そのことを踏まえたうえで、これからのウィズコロナ時代をどう乗り切っていくかを考えていかなければなりません。9月18日に、森町病院友の会主催の地区懇談会が開催されます。どなたでも参加は自由です。そのような場で、地域の皆様と話し合う機会が持てればよいと考えています。引き続き皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。今月は引き続きコロナウィルスへの対応についてお話します。
市町別の感染者数を月ごとにみると、8月の森町の人口当たりの感染者数は、中東遠地域6市町の中で最も少ない数でした。しかしながら決して感染者数が少なかったわけではなく、8月の森町の合計感染者数は556人と過去最高の数となっています。このことは、他の市町でも全国的にも8月は今までにない数の患者が発生したということを意味します。オミクロン株のBA5の感染力が強いことと同時に、行動制限を行わず人々の活動が活発化すると確実に感染が広がることを示しています。しかしながら、多くの方が軽傷で、肺炎を合併したり、後遺症に悩んだりする方は感染者全体の数からみると少数です。ただし、基礎疾患のある高齢者では、コロナ感染がきっかけで死に至る場合もあります。したがって、感染者の絶対数が増えることで、結果的に死亡者数も増加することになります。この事実を、社会全体がどのようにとらえるかが問われます。
現在、国は感染拡大を防ぐことよりも、感染によって重症化し死に至る人をいかに少なくするかに焦点を絞り、社会経済活動を止めない方向に舵を切っています。そのため、9月7日付でこれまで10日間だったコロナ感染者の隔離期間を7日間に短縮しました。症状が軽快してから24時間以上たっていることが条件ですが、このような変更は、時間経過とともに排出するウィルス量が減少し、感染させる可能性が低くなるという事実に基づいています。しかしながら発症から10日間は決して感染のリスクがゼロになるわけではありません。したがって8日目から社会活動に復帰するとしても、感染対策には引き続き注意が必要です。また感染しても無症状の方がいるのも事実です。その場合、気づかずに人にうつしている可能性もあります。このような状況を考えると、自分自身が常にウィルスを持っている可能性があるという前提で、人に感染させないような行動が求められます。そのためにはマスクの着用が最も有効です。もはや感染対策は普通のこととして対応していかなければなりません。
先月のこの放送で、1週間ごとの累積患者数で見ると、森町では7月31日をピークに感染者数は減少しているとお話ししましたが、その後再度増加し、お盆あけの8月22日と、学校が始まった後の9月8日にも増加の山を迎えています。森町では第7波において3回のピークがあったことになります。このことは、活動が活発化することで確実に感染が拡大することを示しています。現在は減少傾向ではありますが、未だ連日多くの感染者が発生しています。そのことを踏まえたうえで、これからのウィズコロナ時代をどう乗り切っていくかを考えていかなければなりません。9月18日に、森町病院友の会主催の地区懇談会が開催されます。どなたでも参加は自由です。そのような場で、地域の皆様と話し合う機会が持てればよいと考えています。引き続き皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
令和4年8月のお知らせ
放送日:令和4年8月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。今月は引き続きコロナウィルスの感染状況についてお話します。
先月は、森町のコロナウィルスの人口当たり感染者数が、7月前半においては中東遠地域で最も多いことをお話しました。その後他の市町でも多くの患者が発生し、7月全体として森町は中東遠地域各市町の中で3番目の多さという結果になりました。森町の感染者数は、7月31日をピークに減少に転じています。このことは、町内の皆様の感染対策に対するご協力のおかげであり、心から感謝申し上げます。とは言え、全国の感染者も上昇率は緩やかになったものの、まだ減少に転じているとはいいがたく、中東遠地域全体でも引き続き増加傾向が続いています。森町でも減少傾向に転じたとはいえ、引き続き連日多くの新規感染者が発生しているのもまた事実です。
今回の第7波では、これまでと比べてけた違いの感染者数が発生しており、近隣医療機関でも次々とクラスターが発生しています。そのため通常の医療機能を制限せざるを得ない状況が続いています。当院と森町家庭医療クリニックの発熱外来もほぼ一杯の状態であり、PCR検査もすべての希望者に実施できていません。このような状況下において、必要な患者さんに適切に医療を提供するためには、どうしても優先順位を付けざるを得ません。緊急性の低い患者さんには待っていただくことも必要になります。
今回の感染者の多くの方は軽症で済んでいます。自宅療養中の方も、ほとんど数日で解熱し、その後お元気に過ごされていることがほとんどです。しかしながら問題は人にうつすことです。感染力は極めて高く、発症してから10日間は人にうつす可能性があります。また、同居家族なども、患者と接触を断ってから5日間は発症する可能性があり、やはりその間、人との接触を断たなければなりません。そのため様々な社会機能が滞ることが問題となります。全国で多くの医療従事者も感染したり家族が発症したりすることで休まざるを得ない状況が発生しており、そのことが医療ひっ迫にさらに拍車をかけています。
感染を拡大させないためには、地域全体の取り組みが必要になります。現状においては、発熱などの症状があったとしても、すぐに検査を受けることが困難な状況です。発熱などの症状があった場合は、たとえ1日で熱が下がったとしても、まずはコロナであるという想定で人にうつさないよう行動することが大切です。感染は飛沫によるものがほとんどで、接触によるものは極めて少ないと言われています。その点でマスクの着用は有効です。ただし熱中症を避ける意味でも、人と接触しない場面では、マスクを着用する必要がないこともご理解ください。地域医療提供体制を守るため、引き続き地域の皆様のご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。今月は引き続きコロナウィルスの感染状況についてお話します。
先月は、森町のコロナウィルスの人口当たり感染者数が、7月前半においては中東遠地域で最も多いことをお話しました。その後他の市町でも多くの患者が発生し、7月全体として森町は中東遠地域各市町の中で3番目の多さという結果になりました。森町の感染者数は、7月31日をピークに減少に転じています。このことは、町内の皆様の感染対策に対するご協力のおかげであり、心から感謝申し上げます。とは言え、全国の感染者も上昇率は緩やかになったものの、まだ減少に転じているとはいいがたく、中東遠地域全体でも引き続き増加傾向が続いています。森町でも減少傾向に転じたとはいえ、引き続き連日多くの新規感染者が発生しているのもまた事実です。
今回の第7波では、これまでと比べてけた違いの感染者数が発生しており、近隣医療機関でも次々とクラスターが発生しています。そのため通常の医療機能を制限せざるを得ない状況が続いています。当院と森町家庭医療クリニックの発熱外来もほぼ一杯の状態であり、PCR検査もすべての希望者に実施できていません。このような状況下において、必要な患者さんに適切に医療を提供するためには、どうしても優先順位を付けざるを得ません。緊急性の低い患者さんには待っていただくことも必要になります。
今回の感染者の多くの方は軽症で済んでいます。自宅療養中の方も、ほとんど数日で解熱し、その後お元気に過ごされていることがほとんどです。しかしながら問題は人にうつすことです。感染力は極めて高く、発症してから10日間は人にうつす可能性があります。また、同居家族なども、患者と接触を断ってから5日間は発症する可能性があり、やはりその間、人との接触を断たなければなりません。そのため様々な社会機能が滞ることが問題となります。全国で多くの医療従事者も感染したり家族が発症したりすることで休まざるを得ない状況が発生しており、そのことが医療ひっ迫にさらに拍車をかけています。
感染を拡大させないためには、地域全体の取り組みが必要になります。現状においては、発熱などの症状があったとしても、すぐに検査を受けることが困難な状況です。発熱などの症状があった場合は、たとえ1日で熱が下がったとしても、まずはコロナであるという想定で人にうつさないよう行動することが大切です。感染は飛沫によるものがほとんどで、接触によるものは極めて少ないと言われています。その点でマスクの着用は有効です。ただし熱中症を避ける意味でも、人と接触しない場面では、マスクを着用する必要がないこともご理解ください。地域医療提供体制を守るため、引き続き地域の皆様のご協力をお願いいたします。
令和4年7月のお知らせ
放送日:令和4年7月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。今月は、現在のコロナ感染発生状況と夏場に多いダニによる感染症についてお話します。
まずはコロナについてですが、7月に入ってから森町で急速に患者数が増えています。7月1日から12日の患者発生数を、人口1000人当たりでみると、磐田市2.40人、袋井市1.69人、掛川市2.57人、菊川市1.89人、御前崎市1.29人に対し、森町は4.28人と他の市町の倍近くの患者数が発生しています。全国的にも急速に感染者の増加がみられますが、このことはオミクロン株のうちBA5という感染力が強い型が広がったためと思われます。6月まで森町は人口当たりの感染者数が、他の市町よりも少ない状況でしたが、今月に入ってからは中東遠地域の中でも突出して多い感染者が発生しています。その要因の一つは、保育園などで子供たちに感染が広がったことが挙げられます。乳幼児が感染すると、家庭内で隔離をすることはほぼ困難です。そのため、多くの家庭で家族全員に感染が広がってしまい、そのことが感染者数の増加につながっています。幸いにして今のところ高齢者の感染は見られず、重症者も発生していません。しかしながら、このままの勢いで感染が広がり続けると、いずれは基礎疾患のある高齢者にも広がり致命的にもなりかねません。感染を予防することも大切ですが、万が一感染した場合、できるだけ周囲に広げないことも大切です。発熱などの症状がある場合は検査結果を待たずに、まずは人との接触を断つことが大切です。今一度感染に対して気を引き締めていただけるよう地域の皆様にご協力をお願いいたします。
もう一つ注意してほしいのは、ダニに咬まれることによって感染する、重症熱性血小板症候群、略してSFTSと呼ばれる病気が町内でも発生していることです。SFTSは、ダニによって媒介されるウィルスによる感染症で、発症した場合、特に高齢者で致死率が高くなります。令和2年度まで、静岡県内の発生はありませんでしたが、令和3年度になり特に県西部で発生が報告され、森町内でも昨年の秋から今までに3例の患者が発生しています。ダニに咬まれたからと言って必ずしも発症するわけではなく、慌てて取り除いても感染を防げるわけではないので、夜中に救急外来を受診する必要はありません。万が一ダニに咬まれた場合、1~2週間の経過観察が必要で、その間に発熱などがみられた場合は、医療機関を受診し、ダニに咬まれたことがあることをお話してください。その場合、血液検査などが必要になるため、なるべく通常の診察時間内に受診するようにしてください。まずは日頃からダニに咬まれないよう注意することが大切です。草むらや畑などに入る場合は、長袖長ズボンを着用し、首にタオルを巻くなどの注意が必要です。何事も予防と早期発見早期治療が大切です。引き続き、地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。今月は、現在のコロナ感染発生状況と夏場に多いダニによる感染症についてお話します。
まずはコロナについてですが、7月に入ってから森町で急速に患者数が増えています。7月1日から12日の患者発生数を、人口1000人当たりでみると、磐田市2.40人、袋井市1.69人、掛川市2.57人、菊川市1.89人、御前崎市1.29人に対し、森町は4.28人と他の市町の倍近くの患者数が発生しています。全国的にも急速に感染者の増加がみられますが、このことはオミクロン株のうちBA5という感染力が強い型が広がったためと思われます。6月まで森町は人口当たりの感染者数が、他の市町よりも少ない状況でしたが、今月に入ってからは中東遠地域の中でも突出して多い感染者が発生しています。その要因の一つは、保育園などで子供たちに感染が広がったことが挙げられます。乳幼児が感染すると、家庭内で隔離をすることはほぼ困難です。そのため、多くの家庭で家族全員に感染が広がってしまい、そのことが感染者数の増加につながっています。幸いにして今のところ高齢者の感染は見られず、重症者も発生していません。しかしながら、このままの勢いで感染が広がり続けると、いずれは基礎疾患のある高齢者にも広がり致命的にもなりかねません。感染を予防することも大切ですが、万が一感染した場合、できるだけ周囲に広げないことも大切です。発熱などの症状がある場合は検査結果を待たずに、まずは人との接触を断つことが大切です。今一度感染に対して気を引き締めていただけるよう地域の皆様にご協力をお願いいたします。
もう一つ注意してほしいのは、ダニに咬まれることによって感染する、重症熱性血小板症候群、略してSFTSと呼ばれる病気が町内でも発生していることです。SFTSは、ダニによって媒介されるウィルスによる感染症で、発症した場合、特に高齢者で致死率が高くなります。令和2年度まで、静岡県内の発生はありませんでしたが、令和3年度になり特に県西部で発生が報告され、森町内でも昨年の秋から今までに3例の患者が発生しています。ダニに咬まれたからと言って必ずしも発症するわけではなく、慌てて取り除いても感染を防げるわけではないので、夜中に救急外来を受診する必要はありません。万が一ダニに咬まれた場合、1~2週間の経過観察が必要で、その間に発熱などがみられた場合は、医療機関を受診し、ダニに咬まれたことがあることをお話してください。その場合、血液検査などが必要になるため、なるべく通常の診察時間内に受診するようにしてください。まずは日頃からダニに咬まれないよう注意することが大切です。草むらや畑などに入る場合は、長袖長ズボンを着用し、首にタオルを巻くなどの注意が必要です。何事も予防と早期発見早期治療が大切です。引き続き、地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
令和4年6月のお知らせ
放送日:令和4年6月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。今月は、現在のコロナ感染発生状況、ワクチン接種、そして当院の面会制限についてお話します。
第6波も、全国的には2月をピークとして、その後患者数は減少傾向です。月ごとの累計患者数でみると、森町は全国よりも1月遅れて3月にピークを迎えていますが、その後減少し、ゴールデンウィーク後の一時的な増加はみられたものの、比較的早く減少に転じています。今年の1月から現在までの人口当たり患者数は、中東遠地域の平均が100人あたり4.42人に対し、森町は3.32人で、中東遠の各市町の中で最も少ない数です。このことは、地域住民が感染対策に努力してきた結果であり、医療に携わる立場として、心から感謝申し上げます。しかしながら、森町でも依然散発的に新規感染者が発生しているのもまた事実です。世界各国の状況をみても、患者数は下げ止まりの状態が続いています。したがって、引き続き、必要な感染対策を怠らないようにしなければなりません。
ワクチン接種については、森町の3回目の集団接種は5月末で終了していますが、当院では毎週水曜日に個別接種を継続しています。予約の窓口は、町の健康こども課です。ご希望の方は、健康こども課に問い合わせてください。4回目のワクチン集団接種は7月2日から開始されますが、対象者は60歳以上か18歳以上で基礎疾患のある方に限られます。これは、4回目のワクチン接種の目的が、感染予防ではなく重症化の予防であるためです。これまでのデータから、4回目のワクチン接種の感染予防効果は限定的ではありますが、重症化予防効果はあるようです。また、オミクロン株では若年者の重症化がほとんど見られないため、世界各国でも、4回目の対象は高齢者としている国がほとんどです。目的を理解したうえで、4回目の接種を受けるかどうかを判断してください。また、新たな株が出てきた場合に、それに対してワクチンの効果があるかどうかはまったく不明です。今のところ幸いにしてオミクロン株に続く新たな株の出現は認められていません。しかしながら、感染が長引く中で、今後も新たな株の発生が無いかどうかはわからず、仮に新たなウィルスが出てきた場合に、それが病原性の強いものかどうかもわかりません。そのことも踏まえた上でワクチン接種をするかどうかを判断してください。
現在当院では入院患者に対する面会を禁止していますが、状況によっては面会も許可しています。今後コロナ感染者の減少がさらに進めば、段階的に面会制限を緩和していく方針です。コロナ禍のために、本来入院が必要な患者さんが不利益を被らないようにすることが大切であると考えています。
今後も必要な感染対策は怠らず、これまで休止していた様々な社会活動が再開できるよう、引き続き地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。今月は、現在のコロナ感染発生状況、ワクチン接種、そして当院の面会制限についてお話します。
第6波も、全国的には2月をピークとして、その後患者数は減少傾向です。月ごとの累計患者数でみると、森町は全国よりも1月遅れて3月にピークを迎えていますが、その後減少し、ゴールデンウィーク後の一時的な増加はみられたものの、比較的早く減少に転じています。今年の1月から現在までの人口当たり患者数は、中東遠地域の平均が100人あたり4.42人に対し、森町は3.32人で、中東遠の各市町の中で最も少ない数です。このことは、地域住民が感染対策に努力してきた結果であり、医療に携わる立場として、心から感謝申し上げます。しかしながら、森町でも依然散発的に新規感染者が発生しているのもまた事実です。世界各国の状況をみても、患者数は下げ止まりの状態が続いています。したがって、引き続き、必要な感染対策を怠らないようにしなければなりません。
ワクチン接種については、森町の3回目の集団接種は5月末で終了していますが、当院では毎週水曜日に個別接種を継続しています。予約の窓口は、町の健康こども課です。ご希望の方は、健康こども課に問い合わせてください。4回目のワクチン集団接種は7月2日から開始されますが、対象者は60歳以上か18歳以上で基礎疾患のある方に限られます。これは、4回目のワクチン接種の目的が、感染予防ではなく重症化の予防であるためです。これまでのデータから、4回目のワクチン接種の感染予防効果は限定的ではありますが、重症化予防効果はあるようです。また、オミクロン株では若年者の重症化がほとんど見られないため、世界各国でも、4回目の対象は高齢者としている国がほとんどです。目的を理解したうえで、4回目の接種を受けるかどうかを判断してください。また、新たな株が出てきた場合に、それに対してワクチンの効果があるかどうかはまったく不明です。今のところ幸いにしてオミクロン株に続く新たな株の出現は認められていません。しかしながら、感染が長引く中で、今後も新たな株の発生が無いかどうかはわからず、仮に新たなウィルスが出てきた場合に、それが病原性の強いものかどうかもわかりません。そのことも踏まえた上でワクチン接種をするかどうかを判断してください。
現在当院では入院患者に対する面会を禁止していますが、状況によっては面会も許可しています。今後コロナ感染者の減少がさらに進めば、段階的に面会制限を緩和していく方針です。コロナ禍のために、本来入院が必要な患者さんが不利益を被らないようにすることが大切であると考えています。
今後も必要な感染対策は怠らず、これまで休止していた様々な社会活動が再開できるよう、引き続き地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
令和4年5月のお知らせ
放送日:令和4年5月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。ゴールデンウィークがすぎ、全国的にも、この森町でも再びコロナ患者の増加がみられています。蔓延防止重点措置などが解除されたことで、ゴールデンウィーク中に人々の活動が活発化したことが原因であると思われます。蔓延防止重点措置が解除されたからといっても、決してコロナが収束したわけではなく、依然として第5波の時よりも多くの患者が連日発生している状況は続いています。今後、再び何らかの行動制限が行われるかどうかはわかりませんが、コロナ禍も3年目を迎え、感染防止の方法については、知識として人々に十分いきわたっているはずです。大切なことは、一人一人が、いかに実効性のある対応を、実際に行うかどうかです。感染のキーワードは、やはり密です。換気の悪い閉鎖された空間に人が集まる場は、感染の危険性が高くなります。逆に屋外などで、人との距離が十分保てるような状況では、必ずしもマスクの着用は必要ありません。しかしながら、1メートル以内で人と会話する場合は、屋外であってもやはりマスクをした方が良いと思います。感染は、人と人の間で起こるものですから、人と接触しない場においてマスク着用の意味はありません。今後は熱中症対策も大事になってきますから、不必要な場でのマスク着用は避けた方が良いかもしれません。大切なことは形ではなく、意味のあることをすることです。実際に、飲食店においても、しっかりとした対策がとれていれば感染を防ぐことはできています。
しかしながら、人のやることはいつも完璧であるとは限りません。しっかり対策をとったつもりでも、今のように連日コロナ患者が発生し、感染しても無症状の人が多い状況では、誰がいつどこで感染するかはわかりません。決して自分だけは大丈夫と思わないことです。
万が一感染した場合は、人にうつさないことが何よりも重要になります。発熱やのどの痛み、咳などの症状が見られたら、まずは休んで人との接触を断つこと、そして積極的に検査を受けることをお勧めします。仕事を休むことに対して気が引ける人もいるかもしれませんが、無理をして多くの人にうつすことの方が問題になります。体調が悪い人に対しては、周りの人から休むように勧めたりすることもよいかもしれません。
コロナ感染への対応も長期戦になっています。今後はポイントを絞ったメリハリのある対応を行うことが必要です。引き続き地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。ゴールデンウィークがすぎ、全国的にも、この森町でも再びコロナ患者の増加がみられています。蔓延防止重点措置などが解除されたことで、ゴールデンウィーク中に人々の活動が活発化したことが原因であると思われます。蔓延防止重点措置が解除されたからといっても、決してコロナが収束したわけではなく、依然として第5波の時よりも多くの患者が連日発生している状況は続いています。今後、再び何らかの行動制限が行われるかどうかはわかりませんが、コロナ禍も3年目を迎え、感染防止の方法については、知識として人々に十分いきわたっているはずです。大切なことは、一人一人が、いかに実効性のある対応を、実際に行うかどうかです。感染のキーワードは、やはり密です。換気の悪い閉鎖された空間に人が集まる場は、感染の危険性が高くなります。逆に屋外などで、人との距離が十分保てるような状況では、必ずしもマスクの着用は必要ありません。しかしながら、1メートル以内で人と会話する場合は、屋外であってもやはりマスクをした方が良いと思います。感染は、人と人の間で起こるものですから、人と接触しない場においてマスク着用の意味はありません。今後は熱中症対策も大事になってきますから、不必要な場でのマスク着用は避けた方が良いかもしれません。大切なことは形ではなく、意味のあることをすることです。実際に、飲食店においても、しっかりとした対策がとれていれば感染を防ぐことはできています。
しかしながら、人のやることはいつも完璧であるとは限りません。しっかり対策をとったつもりでも、今のように連日コロナ患者が発生し、感染しても無症状の人が多い状況では、誰がいつどこで感染するかはわかりません。決して自分だけは大丈夫と思わないことです。
万が一感染した場合は、人にうつさないことが何よりも重要になります。発熱やのどの痛み、咳などの症状が見られたら、まずは休んで人との接触を断つこと、そして積極的に検査を受けることをお勧めします。仕事を休むことに対して気が引ける人もいるかもしれませんが、無理をして多くの人にうつすことの方が問題になります。体調が悪い人に対しては、周りの人から休むように勧めたりすることもよいかもしれません。
コロナ感染への対応も長期戦になっています。今後はポイントを絞ったメリハリのある対応を行うことが必要です。引き続き地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
令和4年4月のお知らせ
放送日:令和4年4月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。コロナ禍の中で迎える新年度としては3回目ということになります。そこで引き続き、現在の森町におけるコロナ感染状況についてお話します。
今回の第6波において、森町で最初の患者発生が報道発表されたのは、1月17日ですが、発症日からすると、1月10日に最初の患者が発生しています。このように、報道発表と発症の日付が異なることから、今回住所が森町の第6波におけるコロナ陽性者447名について発症日を基準に分析を行いました。森町の1日の新規患者数としては、2月19日の15名が最多ですが、その後も患者数の増減がみられ、3月10日と3月31日に1日12人というピークがみられています。今回の第6波は、2週から3週に1回の大きな波を繰り返しているのが特徴で、全国的には再び増加の傾向がみられています。蔓延防止重点措置が解除されたと言っても、現在も連日第5波のピークより多い新規患者数が発生しているというのが実情です。森町の、患者発生数を曜日毎に比較すると、火曜日から木曜日に多い傾向があります。オミクロン株の潜伏期の中央値が3日であることを考慮すると、多くの方が土曜日や日曜日に感染している可能性が推測されます。年代別にみると、30代以下が半数以上を占めており、高齢になるほどその割合が少なくなることから、やはり、土日の活動で人と接触する機会が多くなる比較的若い世代が感染し、家族内で拡大していることも推測されます。また、森町では3回目のワクチン接種が高齢者の約90%の方にいきわたっていることからすると、ワクチン接種がある程度感染を防いでいる可能性もあります。国内の研究でも、ワクチンによってオミクロン株に効果のある抗体が作られることが示されています。一方、第6波では感染した方の約85%は2回以上ワクチンを接種しており、約10%は3回接種した方であるという事実からすると、ワクチンを打ったら絶対感染しないというわけではないことに注意してください。それでも、3回ワクチンを打った方は、症状が比較的軽い傾向が認められます。以上のことからすると、活動性の高い50代以下の方も、やはり3回目のワクチン接種は行った方が良いのではないかと思われます。
今週は、患者数がやや少ない状況ではありますが、およそ2週間毎に増加の波がくることを考えると、次の週に再び患者数の増加がする可能性があります。そして、その次の2週間後にはゴールデンウィークを迎えることになります。ゴールデンウィークでは人々の活動が活発化し、それを契機に再び爆発的な患者数の増加が起こることも十分予想されます。それを少しでも抑えるためには、この週末の感染予防策に十分注意し、次の波を少しでも低く抑えておくことが必要ではないかと思います。社会活動を継続するためには、ウィルスを人にうつさないことが何よりも大切です。現状ではいつだれが感染してもおかしくない状況ですが、そのような中でいかに感染を地域に拡大させないかに、みんなで取り組んでいく必要があります。地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。コロナ禍の中で迎える新年度としては3回目ということになります。そこで引き続き、現在の森町におけるコロナ感染状況についてお話します。
今回の第6波において、森町で最初の患者発生が報道発表されたのは、1月17日ですが、発症日からすると、1月10日に最初の患者が発生しています。このように、報道発表と発症の日付が異なることから、今回住所が森町の第6波におけるコロナ陽性者447名について発症日を基準に分析を行いました。森町の1日の新規患者数としては、2月19日の15名が最多ですが、その後も患者数の増減がみられ、3月10日と3月31日に1日12人というピークがみられています。今回の第6波は、2週から3週に1回の大きな波を繰り返しているのが特徴で、全国的には再び増加の傾向がみられています。蔓延防止重点措置が解除されたと言っても、現在も連日第5波のピークより多い新規患者数が発生しているというのが実情です。森町の、患者発生数を曜日毎に比較すると、火曜日から木曜日に多い傾向があります。オミクロン株の潜伏期の中央値が3日であることを考慮すると、多くの方が土曜日や日曜日に感染している可能性が推測されます。年代別にみると、30代以下が半数以上を占めており、高齢になるほどその割合が少なくなることから、やはり、土日の活動で人と接触する機会が多くなる比較的若い世代が感染し、家族内で拡大していることも推測されます。また、森町では3回目のワクチン接種が高齢者の約90%の方にいきわたっていることからすると、ワクチン接種がある程度感染を防いでいる可能性もあります。国内の研究でも、ワクチンによってオミクロン株に効果のある抗体が作られることが示されています。一方、第6波では感染した方の約85%は2回以上ワクチンを接種しており、約10%は3回接種した方であるという事実からすると、ワクチンを打ったら絶対感染しないというわけではないことに注意してください。それでも、3回ワクチンを打った方は、症状が比較的軽い傾向が認められます。以上のことからすると、活動性の高い50代以下の方も、やはり3回目のワクチン接種は行った方が良いのではないかと思われます。
今週は、患者数がやや少ない状況ではありますが、およそ2週間毎に増加の波がくることを考えると、次の週に再び患者数の増加がする可能性があります。そして、その次の2週間後にはゴールデンウィークを迎えることになります。ゴールデンウィークでは人々の活動が活発化し、それを契機に再び爆発的な患者数の増加が起こることも十分予想されます。それを少しでも抑えるためには、この週末の感染予防策に十分注意し、次の波を少しでも低く抑えておくことが必要ではないかと思います。社会活動を継続するためには、ウィルスを人にうつさないことが何よりも大切です。現状ではいつだれが感染してもおかしくない状況ですが、そのような中でいかに感染を地域に拡大させないかに、みんなで取り組んでいく必要があります。地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。