【令和5年度】同報無線による森町病院からのお知らせ
令和5年9月のお知らせ
放送日:令和5年9月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、地域リハビリテーションと当院の取り組みについてお話します。
地域リハビリテーションとは、障害のある子供や成人・高齢者とその家族が、住み慣れたところで、一生安全に、その人らしくいきいきとした生活ができるよう、保険・医療・福祉・介護及び地域住民を含め生活に関わるあらゆる人々や機関・組織がリハビリテーションの立場から協力し合って行う活動のすべてを言います。地域リハビリテーションを進めるための課題として、1.リハビリテーションサービスの整備と充実、2.連携活動の強化とネットワークの構築、3.リハビリテーションの啓発と地域づくりの推進などが挙げられます。まず1番目の、リハビリテーションサービスの整備と充実についてですが、当院は、急性期、回復期のリハビリテーションを入院で行っています。さらに生活の場に復帰した後の通所リハビリテーションも行っています。今年度から、リハビリテーション科専属の常勤医師を配置し、また浜松医大や磐田市立総合病院からリハビリ専門医の定期的な派遣もあり、充実したリハビリテーションの体制を整えています。2番目の、連携活動の強化とネットワークの構築ですが、医療・介護の専門職や行政・住民の代表も参加した多職種合同カンファレンスを行うなど顔の見える関係づくりに取り組み、今や「チーム森町」と言っていい強固なネットワークを構築しています。3番目のリハビリテーションの啓発と地域づくりの支援ですが、森町病院友の会の主催する地域懇談会などを通じて、地域に情報を発信することで、多くの住民が自ら健康づくりに取り組んでいます。このような取り組みが進んでいることは、森町の強みと言っていいでしょう。
今後の課題は、さらに予防的活動に力を入れることです。森町は、今後も後期高齢者の絶対数が増えてきます。加齢によっておこる問題点の一つとして、呑み込みの機能が低下し、誤嚥性肺炎を起こしやすくなることが挙げられます。ひとたび誤嚥性肺炎を起こすと、入院し急性期を脱した後、リハビリテーションをおこなって生活の場に復帰することになります。このようなことを何度か繰り返し、入院のたびに呑み込みの機能が段階的に低下し、最終的には命を落とす方もいます。高齢になればなるほど、ひとたび重症化してからはなかなか元の通りに回復することは難しくなります。そのため、これからはなるべく悪くならないうちに予防的介入を行うことが求められます。
当院では、嚥下造影検査など早期に嚥下機能の低下を発見するための検査体制を整えています。ご心配な方は、かかりつけ医やケアマネージャー、地域包括支援センターや町の福祉課に相談してみてください。何事も早期発見、早期治療です。引き続き地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、地域リハビリテーションと当院の取り組みについてお話します。
地域リハビリテーションとは、障害のある子供や成人・高齢者とその家族が、住み慣れたところで、一生安全に、その人らしくいきいきとした生活ができるよう、保険・医療・福祉・介護及び地域住民を含め生活に関わるあらゆる人々や機関・組織がリハビリテーションの立場から協力し合って行う活動のすべてを言います。地域リハビリテーションを進めるための課題として、1.リハビリテーションサービスの整備と充実、2.連携活動の強化とネットワークの構築、3.リハビリテーションの啓発と地域づくりの推進などが挙げられます。まず1番目の、リハビリテーションサービスの整備と充実についてですが、当院は、急性期、回復期のリハビリテーションを入院で行っています。さらに生活の場に復帰した後の通所リハビリテーションも行っています。今年度から、リハビリテーション科専属の常勤医師を配置し、また浜松医大や磐田市立総合病院からリハビリ専門医の定期的な派遣もあり、充実したリハビリテーションの体制を整えています。2番目の、連携活動の強化とネットワークの構築ですが、医療・介護の専門職や行政・住民の代表も参加した多職種合同カンファレンスを行うなど顔の見える関係づくりに取り組み、今や「チーム森町」と言っていい強固なネットワークを構築しています。3番目のリハビリテーションの啓発と地域づくりの支援ですが、森町病院友の会の主催する地域懇談会などを通じて、地域に情報を発信することで、多くの住民が自ら健康づくりに取り組んでいます。このような取り組みが進んでいることは、森町の強みと言っていいでしょう。
今後の課題は、さらに予防的活動に力を入れることです。森町は、今後も後期高齢者の絶対数が増えてきます。加齢によっておこる問題点の一つとして、呑み込みの機能が低下し、誤嚥性肺炎を起こしやすくなることが挙げられます。ひとたび誤嚥性肺炎を起こすと、入院し急性期を脱した後、リハビリテーションをおこなって生活の場に復帰することになります。このようなことを何度か繰り返し、入院のたびに呑み込みの機能が段階的に低下し、最終的には命を落とす方もいます。高齢になればなるほど、ひとたび重症化してからはなかなか元の通りに回復することは難しくなります。そのため、これからはなるべく悪くならないうちに予防的介入を行うことが求められます。
当院では、嚥下造影検査など早期に嚥下機能の低下を発見するための検査体制を整えています。ご心配な方は、かかりつけ医やケアマネージャー、地域包括支援センターや町の福祉課に相談してみてください。何事も早期発見、早期治療です。引き続き地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
令和5年8月のお知らせ
放送日:令和5年8月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、当院の専門外来についてお話します。
当院は、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、免疫内科、神経内科、心療内科の専門外来を設けています。いずれも非常勤医師によるもので、診療日の頻度は週に1回の科もあれば、2週に1回、あるいは月に1回の科もあります。基本的には院内紹介の患者さんを診ることになっています。したがって直接専門外来を受診したい方は受け付けていません。まずは、当院内科を受診していただき、医師の判断で専門外来での診療が必要とされれば院内紹介という形になります。このことは、時間的に限られた専門外来で、直接多くの初診の患者さんを受けつけると、十分な診療が不可能になるためです。専門性を活かすためにはかかりつけ医により専門的な診療が必要と判断された方に限定して診療を行う必要があります。また、専門的な診療が終了した後の継続的診療は、かかりつけ医がみることになります。当院の内科は、基本的に専門領域に関わらず内科の受診を希望するすべての患者さんを受け付けています。直接専門外来の受診を希望される方は、その領域を標榜している医療機関を受診してください。どの診療科を受診すればよいかわからない場合は、まずは家庭医療クリニックを受診してください。必要があれば専門外来につなげます。以上のことは、限られた医療資源を有効に機能させるために、医療機関の機能分化と連携が必要であるからです。当院と森町家庭医療クリニックは、かかりつけ医機能を重視しています。それは、多くの患者さんが必ずしも一つの専門性だけでは解決しない健康問題を抱えているためです。当院は、これまでも悪くなってから医療機関にかかるより、健康を維持するために医療と関わることを呼び掛けてきました。その点から、日頃からかかりつけ医を持つことをお勧めしています。
暑い日が連日続き、熱中症が疑われる患者さんの受診が続いています。熱中症対策には十分注意してください。また、コロナ患者さんも連日外来を受診し、森町でも確実に増加しています。人の集まる場所ではやはり感染のリスクが高くなります。ほとんどの方が軽症で済んでいますが、病棟の入院患者はリスクが高く、やはり病棟という治療を目的とした場では、クラスターの発生は極力避ける必要があります。そのため、患者さんとの面会では時間など一定の制限を設けており、また入院中の患者さんの外出、外泊は極力控えていただいています。5類に移行した後も、病棟という特殊な状況では、感染対策が重要であることをご理解いただきたいと思います。引き続き地域の皆様のご理解、ご協力をお願いします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、当院の専門外来についてお話します。
当院は、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、免疫内科、神経内科、心療内科の専門外来を設けています。いずれも非常勤医師によるもので、診療日の頻度は週に1回の科もあれば、2週に1回、あるいは月に1回の科もあります。基本的には院内紹介の患者さんを診ることになっています。したがって直接専門外来を受診したい方は受け付けていません。まずは、当院内科を受診していただき、医師の判断で専門外来での診療が必要とされれば院内紹介という形になります。このことは、時間的に限られた専門外来で、直接多くの初診の患者さんを受けつけると、十分な診療が不可能になるためです。専門性を活かすためにはかかりつけ医により専門的な診療が必要と判断された方に限定して診療を行う必要があります。また、専門的な診療が終了した後の継続的診療は、かかりつけ医がみることになります。当院の内科は、基本的に専門領域に関わらず内科の受診を希望するすべての患者さんを受け付けています。直接専門外来の受診を希望される方は、その領域を標榜している医療機関を受診してください。どの診療科を受診すればよいかわからない場合は、まずは家庭医療クリニックを受診してください。必要があれば専門外来につなげます。以上のことは、限られた医療資源を有効に機能させるために、医療機関の機能分化と連携が必要であるからです。当院と森町家庭医療クリニックは、かかりつけ医機能を重視しています。それは、多くの患者さんが必ずしも一つの専門性だけでは解決しない健康問題を抱えているためです。当院は、これまでも悪くなってから医療機関にかかるより、健康を維持するために医療と関わることを呼び掛けてきました。その点から、日頃からかかりつけ医を持つことをお勧めしています。
暑い日が連日続き、熱中症が疑われる患者さんの受診が続いています。熱中症対策には十分注意してください。また、コロナ患者さんも連日外来を受診し、森町でも確実に増加しています。人の集まる場所ではやはり感染のリスクが高くなります。ほとんどの方が軽症で済んでいますが、病棟の入院患者はリスクが高く、やはり病棟という治療を目的とした場では、クラスターの発生は極力避ける必要があります。そのため、患者さんとの面会では時間など一定の制限を設けており、また入院中の患者さんの外出、外泊は極力控えていただいています。5類に移行した後も、病棟という特殊な状況では、感染対策が重要であることをご理解いただきたいと思います。引き続き地域の皆様のご理解、ご協力をお願いします。
令和5年7月のお知らせ
放送日:令和5年7月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、人生の最終段階における医療についてお話します。
近年は人生100年時代と言われ、多くの方が90歳以上の超高齢期を過ごす時代を迎えています。森町の本年4月30日時点での高齢化率は36.1%で、これは日本全体の高齢化率がピークとなる2040年の値にほぼ合致しています。森町はその点では日本の未来を先取りしているといってもよいかもしれません。森町の高齢者率の上昇は今後他の市町に比べて緩やかとなります。しかしながら、今よりもさらに高齢者の中でも超高齢者の割合が増加し、多くの方が人生の最終段階を迎えることになります。森町はもうすでに多くの方が死を迎える多死社会に入ったと言えるかもしれません。
そんな時代を迎え、医療界にとってテーマとなるのが、人々の価値観を人生の最期までいかに支え、またその最終段階においてそれぞれの希望に沿った医療やケアを提供することができるかということです。
そこで、わが国ではアドバンス・ケア・プランニング、略してACP、また日本語の表現としては人生会議と言われる考え方を進めようとしています。これは、ご本人がどのような人生を過ごしたいか、あるいは突発的なけがや病気でご自分の意思が表明できなくなったときに、どのような医療やケアを受けたいかなどを、前もってご家族や身近な人、医療や介護の専門家などと話をしておくこと、また場合によっては自分の意思を誰に代弁してもらいたいかを前もって決めておくことなどを勧める考え方です。このような取り組みによってできるだけご本人の意思に沿った対応をしていこうという試みです。アドバンスというのは先取りするという意味です。昔から元気なうちに自分の意思を文書化しておく事前指示書などの手段もありましたが、必ずしもうまく機能しませんでした。このことは、一度意思を表明したとしても人の思いは変わるものだということ、またご家族や医療者の思いと必ずしも合致しないことなどが社会に受け入れられない要因であったかもしれません。ACPという考え方は、関りを持つできるだけ多くの人と思いを共有すること、また人の思いは変わるのだという前提に立って、何度も繰り返すことが重要だという考え方です。会議という形式的な形ではなく雑談のような会話でもよいのです。大事なことは対話を繰り返すことであり、たとえ明らかな選択や決定を表明できなくても、対話によって得られた情報から、関りを持つ人たちがその人の思いを類推することが可能となります。ご家族とはなかなか話しづらい場合は、かかりつけ医や看護師、ケアマネージャー、相談員などと話をしておくことも大切です。最終的には、日頃から一緒に過ごしてきたご家族の思いと専門家チームが得ている情報を交えてご本人の意思決定を支援していこうというのがACPの考え方です。森町ではこれまでも、多職種連携を進め、在宅医療も実現可能な選択肢として提示してきました。その結果、令和4年度の当院と森町家庭医療クリニックの死亡診断書の統計では、自宅での看取り率が全死亡の47.0%と、全国統計の13.6%と比べて極めて高い数値となっています。このことは、できるだけご本人、ご家族の希望に沿った形での実現可能な選択肢の一つとして在宅医療の仕組みを構築してきた結果であると考えています。まずはご自分の思いを誰かに伝えてみてはいかがでしょう。そこから生まれる対話によって互いの理解が進むことがACPの第一歩だと思います。当院は、今後とも地域の皆様と協力し、新しい時代の医療に取り組んでまいりたいと考えています。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、人生の最終段階における医療についてお話します。
近年は人生100年時代と言われ、多くの方が90歳以上の超高齢期を過ごす時代を迎えています。森町の本年4月30日時点での高齢化率は36.1%で、これは日本全体の高齢化率がピークとなる2040年の値にほぼ合致しています。森町はその点では日本の未来を先取りしているといってもよいかもしれません。森町の高齢者率の上昇は今後他の市町に比べて緩やかとなります。しかしながら、今よりもさらに高齢者の中でも超高齢者の割合が増加し、多くの方が人生の最終段階を迎えることになります。森町はもうすでに多くの方が死を迎える多死社会に入ったと言えるかもしれません。
そんな時代を迎え、医療界にとってテーマとなるのが、人々の価値観を人生の最期までいかに支え、またその最終段階においてそれぞれの希望に沿った医療やケアを提供することができるかということです。
そこで、わが国ではアドバンス・ケア・プランニング、略してACP、また日本語の表現としては人生会議と言われる考え方を進めようとしています。これは、ご本人がどのような人生を過ごしたいか、あるいは突発的なけがや病気でご自分の意思が表明できなくなったときに、どのような医療やケアを受けたいかなどを、前もってご家族や身近な人、医療や介護の専門家などと話をしておくこと、また場合によっては自分の意思を誰に代弁してもらいたいかを前もって決めておくことなどを勧める考え方です。このような取り組みによってできるだけご本人の意思に沿った対応をしていこうという試みです。アドバンスというのは先取りするという意味です。昔から元気なうちに自分の意思を文書化しておく事前指示書などの手段もありましたが、必ずしもうまく機能しませんでした。このことは、一度意思を表明したとしても人の思いは変わるものだということ、またご家族や医療者の思いと必ずしも合致しないことなどが社会に受け入れられない要因であったかもしれません。ACPという考え方は、関りを持つできるだけ多くの人と思いを共有すること、また人の思いは変わるのだという前提に立って、何度も繰り返すことが重要だという考え方です。会議という形式的な形ではなく雑談のような会話でもよいのです。大事なことは対話を繰り返すことであり、たとえ明らかな選択や決定を表明できなくても、対話によって得られた情報から、関りを持つ人たちがその人の思いを類推することが可能となります。ご家族とはなかなか話しづらい場合は、かかりつけ医や看護師、ケアマネージャー、相談員などと話をしておくことも大切です。最終的には、日頃から一緒に過ごしてきたご家族の思いと専門家チームが得ている情報を交えてご本人の意思決定を支援していこうというのがACPの考え方です。森町ではこれまでも、多職種連携を進め、在宅医療も実現可能な選択肢として提示してきました。その結果、令和4年度の当院と森町家庭医療クリニックの死亡診断書の統計では、自宅での看取り率が全死亡の47.0%と、全国統計の13.6%と比べて極めて高い数値となっています。このことは、できるだけご本人、ご家族の希望に沿った形での実現可能な選択肢の一つとして在宅医療の仕組みを構築してきた結果であると考えています。まずはご自分の思いを誰かに伝えてみてはいかがでしょう。そこから生まれる対話によって互いの理解が進むことがACPの第一歩だと思います。当院は、今後とも地域の皆様と協力し、新しい時代の医療に取り組んでまいりたいと考えています。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
令和5年6月のお知らせ
放送日:令和5年6月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は当院の入院患者さんへの面会についてお知らせします。
当院は、コロナ禍に突入してから現在まで、院内感染防止の観点から、入院患者様への面会を原則禁止としてきました。今年の5月8日付で新型コロナ感染症が感染症法上の5類となってから1か月以上が経過し、その後の爆発的な感染拡大がみられないことから、6月15日から面会禁止を原則解除することとしました。しかしながら、爆発的な感染拡大はみられないとはいえ、指定医療機関からの報告による定点観測では、徐々に感染者が増加しているのも事実です。6月13日時点で、県内医療機関のコロナ病床使用率は、東部で41.7%、中部で21.7%、西部で37.4%であり、県内全体で112人の入院患者が報告されています。西部地域は1週間前の45.1%から7.7%減少しましたが、東部は34.5%から7.2%の増加、中部は8.5%から13.2%の増加が認められます。中東遠地域の病床占有率は、この1週間で、14.3%から32.1%と増加しています。県内全体の入院患者のうち、重症者の割合は2.7%、中等症が33.9%、軽症者が63.4%と軽症の割合が比較的高いものの、わずかながら重症患者の報告もあります。このような事実を踏まえ、当院としては面会禁止を解除するものの、面会の仕方には一定の制限を設けたいと考えています。具体的には、面会時間は休日も含めて14時から18時の間とし、一回の面会は15分以内とさせていただきます。面会者は、患者様のご家族2名までとし、中学生以上の方に限らせていただきます。発熱や体調不良のある方は面会をご遠慮ください。また、面会時にはマスクの着用にご協力ください。
入院中の患者様は、病気の治療のためにやむを得ず生活の場そのものを一時的に病棟にうつしている状況です。そのような場ではできるだけ治療に専念し、可能な限り早く本来の生活の場に復帰することを目指しています。院内感染防止の観点からだけではなく、患者様が治療に専念できるように、不必要な面会はなるべく控えていただくことも大切です。一方、治療が目的とは言え、ご家族と離れて暮らすことは心細さもあり、そのことで気力が低下することになれば治療の妨げにもなり得ます。そのような観点から、ご家族との面会も治療の一環とも言えます。したがって、今後は感染対策とのバランスを取りながら面会も可能としていくことが重要と思われます。
当院は、治療を目的とした急性期病棟だけでなく、病状を安定させるための地域包括ケア病棟、機能を回復させるための回復期リハビリテーション病棟を運営しています。いずれの病棟も機能は異なるとはいえ、すべて本来の生活の場に復帰させることが目的です。当院は、このように患者様毎に適切な選択肢を提供することで、生活者を支える医療を目指しています。引き続き地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は当院の入院患者さんへの面会についてお知らせします。
当院は、コロナ禍に突入してから現在まで、院内感染防止の観点から、入院患者様への面会を原則禁止としてきました。今年の5月8日付で新型コロナ感染症が感染症法上の5類となってから1か月以上が経過し、その後の爆発的な感染拡大がみられないことから、6月15日から面会禁止を原則解除することとしました。しかしながら、爆発的な感染拡大はみられないとはいえ、指定医療機関からの報告による定点観測では、徐々に感染者が増加しているのも事実です。6月13日時点で、県内医療機関のコロナ病床使用率は、東部で41.7%、中部で21.7%、西部で37.4%であり、県内全体で112人の入院患者が報告されています。西部地域は1週間前の45.1%から7.7%減少しましたが、東部は34.5%から7.2%の増加、中部は8.5%から13.2%の増加が認められます。中東遠地域の病床占有率は、この1週間で、14.3%から32.1%と増加しています。県内全体の入院患者のうち、重症者の割合は2.7%、中等症が33.9%、軽症者が63.4%と軽症の割合が比較的高いものの、わずかながら重症患者の報告もあります。このような事実を踏まえ、当院としては面会禁止を解除するものの、面会の仕方には一定の制限を設けたいと考えています。具体的には、面会時間は休日も含めて14時から18時の間とし、一回の面会は15分以内とさせていただきます。面会者は、患者様のご家族2名までとし、中学生以上の方に限らせていただきます。発熱や体調不良のある方は面会をご遠慮ください。また、面会時にはマスクの着用にご協力ください。
入院中の患者様は、病気の治療のためにやむを得ず生活の場そのものを一時的に病棟にうつしている状況です。そのような場ではできるだけ治療に専念し、可能な限り早く本来の生活の場に復帰することを目指しています。院内感染防止の観点からだけではなく、患者様が治療に専念できるように、不必要な面会はなるべく控えていただくことも大切です。一方、治療が目的とは言え、ご家族と離れて暮らすことは心細さもあり、そのことで気力が低下することになれば治療の妨げにもなり得ます。そのような観点から、ご家族との面会も治療の一環とも言えます。したがって、今後は感染対策とのバランスを取りながら面会も可能としていくことが重要と思われます。
当院は、治療を目的とした急性期病棟だけでなく、病状を安定させるための地域包括ケア病棟、機能を回復させるための回復期リハビリテーション病棟を運営しています。いずれの病棟も機能は異なるとはいえ、すべて本来の生活の場に復帰させることが目的です。当院は、このように患者様毎に適切な選択肢を提供することで、生活者を支える医療を目指しています。引き続き地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
令和5年5月のお知らせ
放送日:令和5年5月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、5類に移行した後のコロナウイルス対応についてお話します。
5月8日付で、それまで2類感染症相当だった新型コロナウィルス感染症も、インフルエンザと同等の5類感染症の扱いとなりました。そのことで、コロナウイルスに感染したとしても、法的な行動制限は無くなり、基本的にはその対応は各自の判断にまかされるということになります。しかしながら、コロナウイルス感染症が決してなくなったわけではなく、5月1日から7日までの1日当たり新規感染者数の平均は、全国で10460人、静岡県で163人です。5月10日時点での静岡県の病床占有率は8.2%、県西部で5.3%、中東遠圏域での入院患者数は1人です。当院では4月11日以後コロナ感染症による入院患者数は0が続いていますが、外来では散発的にコロナ陽性者が認められ、5月8日から10日の3日間で6名の陽性者が認められています。散発的とはいえ、常にコロナ患者が発生している中で、社会活動が再開したことから、誰もがいつどこでコロナに感染してもおかしくありません。国はもしも感染した場合、5日間は人との接触を避け、10日間はマスクを着用するなどを勧めています。季節性インフルエンザと違い、コロナウイルス感染症は、季節に関係なく1年中発生がみられることから、今後も各個人で感染を防ぐよう注意してください。マスクの着用は感染対策として有効であることは確証が得られています。特に自分が感染した場合に、人にうつさないようにする効果が期待されます。現在ワクチン接種がいきわたったことなどから、感染しても症状が軽いか、まったく無症状の場合もあります。その場合でも人にうつす可能性があることに注意してください。基礎疾患のある高齢者と接触するときなどは、自分がウイルスに感染していることを想定して、マスクを着用することをお勧めします。
現在、日本のコロナウイルスの大多数が、新しい変異株のXBB1.5に置き換わっています。これは、オミクロン株のBA2から変異したもので、海外で拡大したものが国内でも広がったものと思われます。したがって、これまで感染したことのある方も、再度感染する可能性があることに注意してください。このタイプは、ほかのオミクロン株よりも感染力が強い可能性が指摘されていますが、重症化率は変わらないようです。また、ワクチン接種の効果も一定程度認められます。森町でも、5月13日から7月1日までの間、高齢者や基礎疾患のある方を対象としてワクチンの集団接種を行います。また、秋から冬にかけて一般の方のワクチン接種も予定されています。今後も新たな感染拡大を防ぐため、可能であれば接種しておいた方が良いと思われます。
コロナウイルスに限らず、様々な感染症は、マスクの着用などの適切な対応で防ぐことができます。コロナ禍で学んだことを、今後の健康管理にぜひとも活かしていただきたいと思います。地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、5類に移行した後のコロナウイルス対応についてお話します。
5月8日付で、それまで2類感染症相当だった新型コロナウィルス感染症も、インフルエンザと同等の5類感染症の扱いとなりました。そのことで、コロナウイルスに感染したとしても、法的な行動制限は無くなり、基本的にはその対応は各自の判断にまかされるということになります。しかしながら、コロナウイルス感染症が決してなくなったわけではなく、5月1日から7日までの1日当たり新規感染者数の平均は、全国で10460人、静岡県で163人です。5月10日時点での静岡県の病床占有率は8.2%、県西部で5.3%、中東遠圏域での入院患者数は1人です。当院では4月11日以後コロナ感染症による入院患者数は0が続いていますが、外来では散発的にコロナ陽性者が認められ、5月8日から10日の3日間で6名の陽性者が認められています。散発的とはいえ、常にコロナ患者が発生している中で、社会活動が再開したことから、誰もがいつどこでコロナに感染してもおかしくありません。国はもしも感染した場合、5日間は人との接触を避け、10日間はマスクを着用するなどを勧めています。季節性インフルエンザと違い、コロナウイルス感染症は、季節に関係なく1年中発生がみられることから、今後も各個人で感染を防ぐよう注意してください。マスクの着用は感染対策として有効であることは確証が得られています。特に自分が感染した場合に、人にうつさないようにする効果が期待されます。現在ワクチン接種がいきわたったことなどから、感染しても症状が軽いか、まったく無症状の場合もあります。その場合でも人にうつす可能性があることに注意してください。基礎疾患のある高齢者と接触するときなどは、自分がウイルスに感染していることを想定して、マスクを着用することをお勧めします。
現在、日本のコロナウイルスの大多数が、新しい変異株のXBB1.5に置き換わっています。これは、オミクロン株のBA2から変異したもので、海外で拡大したものが国内でも広がったものと思われます。したがって、これまで感染したことのある方も、再度感染する可能性があることに注意してください。このタイプは、ほかのオミクロン株よりも感染力が強い可能性が指摘されていますが、重症化率は変わらないようです。また、ワクチン接種の効果も一定程度認められます。森町でも、5月13日から7月1日までの間、高齢者や基礎疾患のある方を対象としてワクチンの集団接種を行います。また、秋から冬にかけて一般の方のワクチン接種も予定されています。今後も新たな感染拡大を防ぐため、可能であれば接種しておいた方が良いと思われます。
コロナウイルスに限らず、様々な感染症は、マスクの着用などの適切な対応で防ぐことができます。コロナ禍で学んだことを、今後の健康管理にぜひとも活かしていただきたいと思います。地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
令和5年4月のお知らせ
放送日:令和5年4月15日
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、当院の新たな診療体制と新型コロナが5類に移行した後の対応についてお話します。
まずは、本年度の当院の診療体制ですが、先月の同報無線でもお話した通り、4月1日付で整形外科医師2名が新たに赴任し、ほとんどの整形外科疾患への対応が可能となりました。これまで手術などは、他院に紹介せざるを得ない状況がありましたが、今年度からは当院での手術対応も可能となりました。関節の痛みなど、生活に不自由を感じながらも、遠くの病院にはかかりたくないなどの理由で受診を控えていた方は、ぜひ一度当院の整形外科に受診してください。その他の診療科の体制は、これまで通りです。家庭医療クリニックについては、医師の移動などで常勤医の数は昨年度よりも減っています。
これまで爆発的なコロナ患者数の増加のため、ある程度受診制限せざるを得ない状況がありましたが、今のようなコロナの新規感染者数が少ない状況が続く中では、できるだけ受診を希望される方は受け入れていく方針です。しかしながら、森町家庭医療クリニックは、研修施設でもあり、医学生や初期研修医の実習なども受け入れています。質の高い研修を行うために、ある程度患者数を調整しなければならないこともあることはご理解ください。そのような場合は、森町病院がバックアップします。家庭医療クリニックの診察予約が取れない場合は、当院にも受診の問い合わせをしてみてください。森町家庭医療クリニックと当院は一体的な運営で地域の皆様の必要に応えていきたいと思います。
新型コロナ感染症の新規感染者数は、全国的にも静岡県内でも下げ止まりからやや増加の傾向にあります。直近1週間の静岡県の1日当たり新規感染者数の平均は約160人です。この数は、県内で病床ひっ迫が問題となった第3波のピークよりもはるかに高い数値です。したがって、決してコロナ禍が終息したわけではありません。しかしながら、オミクロン株に変化してから重症化率は低く、ほとんどの感染者は自宅での療養が可能であることから、現在社会生活を制限しない方向に変わっています。5月8日からは、これまでの2類相当から5類扱いとなり、強制的に行動制限が行われることは無くなります。したがって今後はコロナ感染への対応は、それぞれの判断に任されることになります。しかしながら法的な対応が変わったとしても、感染症そのものが変わるわけではありません。今後も新規感染者数が一定程度発生し続けることが予想され、高齢者などは感染をきっかけとして入院を余儀なくされる場合もあり、引き続き感染には注意する必要があります。とは言え、通常の生活を取り戻すことも大切です。コロナ禍の結果、人々の感染症への認識は高まりました。またマスクなどの対策によって、コロナ感染ばかりでなく、インフルエンザ等他の感染症の発生も低く抑えられました。コロナ禍を経験して一人一人が学んだことを、今後の生活にどのように活かしていくかが大切です。病院は引き続き院内感染を防ぐ必要があります。
そのため、当面の間はある程度の面会制限も必要になります。そのことで、むしろ入院患者さんが治療に専念できるようにもなります。病院の面会の在り方などについては、今後も地域の皆様の声を聴きながら対応を考えていきたいと思います。引き続きご理解とご協力をお願いします。
担当者:院長 中村昌樹
おはようございます。森町病院院長の中村です。本日は、当院の新たな診療体制と新型コロナが5類に移行した後の対応についてお話します。
まずは、本年度の当院の診療体制ですが、先月の同報無線でもお話した通り、4月1日付で整形外科医師2名が新たに赴任し、ほとんどの整形外科疾患への対応が可能となりました。これまで手術などは、他院に紹介せざるを得ない状況がありましたが、今年度からは当院での手術対応も可能となりました。関節の痛みなど、生活に不自由を感じながらも、遠くの病院にはかかりたくないなどの理由で受診を控えていた方は、ぜひ一度当院の整形外科に受診してください。その他の診療科の体制は、これまで通りです。家庭医療クリニックについては、医師の移動などで常勤医の数は昨年度よりも減っています。
これまで爆発的なコロナ患者数の増加のため、ある程度受診制限せざるを得ない状況がありましたが、今のようなコロナの新規感染者数が少ない状況が続く中では、できるだけ受診を希望される方は受け入れていく方針です。しかしながら、森町家庭医療クリニックは、研修施設でもあり、医学生や初期研修医の実習なども受け入れています。質の高い研修を行うために、ある程度患者数を調整しなければならないこともあることはご理解ください。そのような場合は、森町病院がバックアップします。家庭医療クリニックの診察予約が取れない場合は、当院にも受診の問い合わせをしてみてください。森町家庭医療クリニックと当院は一体的な運営で地域の皆様の必要に応えていきたいと思います。
新型コロナ感染症の新規感染者数は、全国的にも静岡県内でも下げ止まりからやや増加の傾向にあります。直近1週間の静岡県の1日当たり新規感染者数の平均は約160人です。この数は、県内で病床ひっ迫が問題となった第3波のピークよりもはるかに高い数値です。したがって、決してコロナ禍が終息したわけではありません。しかしながら、オミクロン株に変化してから重症化率は低く、ほとんどの感染者は自宅での療養が可能であることから、現在社会生活を制限しない方向に変わっています。5月8日からは、これまでの2類相当から5類扱いとなり、強制的に行動制限が行われることは無くなります。したがって今後はコロナ感染への対応は、それぞれの判断に任されることになります。しかしながら法的な対応が変わったとしても、感染症そのものが変わるわけではありません。今後も新規感染者数が一定程度発生し続けることが予想され、高齢者などは感染をきっかけとして入院を余儀なくされる場合もあり、引き続き感染には注意する必要があります。とは言え、通常の生活を取り戻すことも大切です。コロナ禍の結果、人々の感染症への認識は高まりました。またマスクなどの対策によって、コロナ感染ばかりでなく、インフルエンザ等他の感染症の発生も低く抑えられました。コロナ禍を経験して一人一人が学んだことを、今後の生活にどのように活かしていくかが大切です。病院は引き続き院内感染を防ぐ必要があります。
そのため、当面の間はある程度の面会制限も必要になります。そのことで、むしろ入院患者さんが治療に専念できるようにもなります。病院の面会の在り方などについては、今後も地域の皆様の声を聴きながら対応を考えていきたいと思います。引き続きご理解とご協力をお願いします。