リハビリテーション室
私たちのKey Word
私たちは継続したリハビリテーションを展開し「急性期から在宅まで“あなた”らしい生活をサポートします」を念頭に取り組んでいます。患者様を中心としたリハビリ、地域連携・継続した医療を展開しています。
私たちは継続したリハビリテーションを展開し「急性期から在宅まで“あなた”らしい生活をサポートします」を念頭に取り組んでいます。患者様を中心としたリハビリ、地域連携・継続した医療を展開しています。
リハビリテーションとは
- リハビリテーションとは、病気、怪我、安静、寝たきりなどによって身体が不自由になった人々に対し、身体と心の両面から機能の維持・改善を目指します。
リハビリテーションの流れ
- 治療の流れとしては、各患者様の状態を調べ全体像のチェック(身体機能・精神機能・合併症・リスク等)と把握を行います。このときには、カンファレンス等チームで対応し各専門職種との意見交換を行い、最も適した治療・リハビリテーション・援助計画を作成し、社会復帰を目指します。
主な対象患者様
- 当院の主な対象患者様は、以下のとおりです。
・骨折(大腿骨、下肢、上肢、骨盤など)、切断、靭帯損傷などの整形外科疾患
・脳血管疾患、脊髄損傷などの中枢神経疾患
・肺気腫、慢性気管支炎などの呼吸器疾患
・医師からリハビリが必要とされた患者様など
リハビリテーション3つの部門
リハビリテーションには、大きく分けて理学療法・作業療法・言語聴覚療法の3つの治療方法があります。
理学療法
理学療法では、日常生活における体の基本的な動作を行いやすくするための治療・訓練を実施します。寝たきり状態の患者様の床ずれや関節が硬くなることを防ぐために「関節可動域訓練」「筋力訓練」、日常生活空間の拡大のために「寝返りをうつ」「起き上がる」「座る」などの訓練を行います。動きの状態を徐々に大きくしていくために「立ち上がる」「歩く」「車椅子で移動する」などの訓練を、1階リハビリ室、3階回復期病棟訓練室、リハビリ庭園などあらゆる場面で実施します。
作業療法
作業療法では、怪我や病気等により障害を負い、生活に不自由をきした患者様に対し、食事動作、トイレ動作、入浴動作、家事動作、趣味活動など患者様や家族様が望む生活行為、生活をする上で必要となる生活行為ができるように関わります。介入内容としては、身体機能訓練、高次脳・認知機能訓練、生活動作練習、自助具の紹介や家屋環境調整の提案等を実施します。
言語聴覚療法
脳卒中や事故、発達その他の疾患によって脳の機能が傷害されると言葉がうまく話せない・理解できない、言葉の発音が悪くなる・聞こえが悪くなるなど、日常でのコミュニケーションが円滑に行えなくなってしまいます。そのため、私たちは評価並びに訓練を行い日常でのコミュニケーションの獲得や社会生活への復帰のお手伝いをしています。また、食べ物が上手に食べられない・ムセるなどの嚥下障害に対して、機能訓練とともに嚥下造影(VF検査)や内視鏡(VE検査)での評価や食事場面の環境設定を行うことで、安全に食事を食べられるようにしています。
急性期リハビリテーション
急性期リハビリテーションとは、発症からできる限り早い段階で介入を行うリハビリテーションを指します。通常は発症より2週間以内に医師の指示のもと介入を開始します。
急性期では全身状態が十分に安定していない場合が多いため、医師をはじめ看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、その他専門職種が連携してリスク管理を行います。その上で廃用症候群の予防と早期離床、機能回復を目指しリハビリテーションを行っていきます。当院では専門職種で情報を共有するため、発症1週間以内にカンファレンスを行い患者様の状態を把握しリハビリテーションの内容に反映しています。
急性期では全身状態が十分に安定していない場合が多いため、医師をはじめ看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、その他専門職種が連携してリスク管理を行います。その上で廃用症候群の予防と早期離床、機能回復を目指しリハビリテーションを行っていきます。当院では専門職種で情報を共有するため、発症1週間以内にカンファレンスを行い患者様の状態を把握しリハビリテーションの内容に反映しています。
地域包括ケア病床
写真①：歩行訓練の様子
患者様およびご家族様が住み慣れた地域で、最期までいきいきとした生活が送れるよう、リハビリテーションの立場から支援しています。急性期治療後で病状が安定した方や在宅から直接入院された方を中心に、リハビリ・環境調整等が必要な患者様に対してリハビリテーションを提供しています。(図1)
機能回復訓練(筋力訓練や歩行訓練：写真①)を中心としたリハビリテーションだけでなく、トイレ動作や更衣動作、家事動作等(写真②)の生活に直接繋がるリハビリテーションも行っています。また、必要な際はご自宅を訪問させて頂き、生活環境の調整を行います。生活環境の調整や、地域の中に生きがいや役割を持って生活できるよう多職種と連携しカンファレンスや面談を通して調整を行っています。週に2-3回程度レクリエーションも兼ねて集団リハビリテーションを行っています(写真③)。ご家族様へ介助方法などの指導も行っており、退院後の生活について不安が残る方は、お気軽にリハビリテーションスタッフまでお声かけください。
機能回復訓練(筋力訓練や歩行訓練：写真①)を中心としたリハビリテーションだけでなく、トイレ動作や更衣動作、家事動作等(写真②)の生活に直接繋がるリハビリテーションも行っています。また、必要な際はご自宅を訪問させて頂き、生活環境の調整を行います。生活環境の調整や、地域の中に生きがいや役割を持って生活できるよう多職種と連携しカンファレンスや面談を通して調整を行っています。週に2-3回程度レクリエーションも兼ねて集団リハビリテーションを行っています(写真③)。ご家族様へ介助方法などの指導も行っており、退院後の生活について不安が残る方は、お気軽にリハビリテーションスタッフまでお声かけください。
写真②：トイレ移乗の様子
写真③：集団リハビリテーションの様子
回復期リハビリテーション病床
写真①：屋外歩行訓練の様子
急性期治療を終えて症状が安定した患者様に対し、専門職でチームを組み集中的にリハビリテーションを行います。身体機能や日常生活動作能力（着替え、排泄、入浴等）の向上を行い、必要な方には退院前に在宅訪問を行い、住み慣れた自宅・地域での生活を見据えてリハビリテーションを実施していきます。退院後、患者様・御家族様が安心して在宅生活を送るために、地域の医療・福祉サービスと連携し、1つのチームとなりサポートさせていただきます。
写真②：訓練室の様子
写真③：作業訓練の様子
在宅生活に向けたリハビリテーションの展開
1階作業療法室の紹介
作業療法室には、患者様の生活や人生に沿った支援が出来るように設備が揃えられております。 左の写真は調理練習を行うための台所ですが、患者様が今まで行ってきた調理環境に出来る限り近づけて練習を行うために台の高さが調整出来るようになっています。また、病気や怪我で今まで通りの環境や方法で調理が行えない場合には、台所回りの物品の置き場所を変え、自助具の使用を検討することで安全で効率よく行うための動作指導を行い、調理活動の再獲得を目指していきます。 右の写真は訓練用の浴室です。入浴は転倒の危険性が高く安全性が求められます。福祉用具の選定をし、入浴動作の練習を行います。リハビリテーションにより訓練した方法を病棟での入浴場面に活かす事で、退院後の入浴方法を想定した入院生活を行う事が出来ます。
写真①：訓練用台所の様子
写真②：訓練用浴室の様子
退院前訪問
患者様が在宅で安全に生活が送れるよう、患者様の在宅環境を調査するため退院前訪問を実施しています。各患者様の生活してきた環境や自宅周辺の危険な場所などを把握し、自宅環境に合わせたリハビリテーションを提供するように心がけています。同時に患者様の希望をもとに、それぞれの役割や趣味などを今後も安全に行っていけるように、作業をする場所の調査も行い訓練内容や訓練様式に反映させていきます。また、浴室やトイレ、玄関などの改修の必要性の検討や、必要な介護用品の選定なども実施しています。
カンファレンスの充実
各科のカンファレンスを実施し、患者様の病気の治療やリハビリテーションの状況、病棟での生活状況などを基に、今後の方針や目標を設定しています。また浜松医科大学よりリハビリテーション医師である、永房鉄之医師、有本医師らをお招きしリハビリテーションカンファレンスを実施しています。
リハビリテーション関連事業
目的
地域に密着した病院として日常生活圏の中で充実した医療を提供することを目指します。リハビリテーション室では介護保険事業として訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションを実施し、また令和5年度より森町役場福祉課地域包括支援センターに職員1名を派遣しています。また、公立森町病院としては地域医療連携室、在宅医療支援部を中心として地域包括ケア支援部が令和6年度より立ち上がり、近隣病院との連携を図り、総合的・継続的な医療の提供を実施しています。また、地域住民の健康への関心の高まりに対しても対応しています。
実施状況1 森町役場 地域包括支援センター職員派遣
令和5年度より当院リハビリテーション室より森町役場地域包括支援センターに職員1名を派遣しています。主な事業の取り組みは、下記になります。
- 医療から介護予防（機能維持）リハビリへの連携強化に関すること
- 通いの場（サロン）へ訪問して利用者への介護予防に関する技術的指導、助言
- 介護職員等への介護予防に関する技術的指導、助言
- おたっしゃ横丁、あおぞらサロン・出張相談における住民へのフレイル予防相談及び運動指導
- お出かけ運動教室を運営するボランティアに対する技術的指導
- 家族介護教室における介護者への介護技術指導
- 各種団体（シニアクラブ、民生委員、保険委員等）への運動指導
- ケアマネからの相談対応・訪問同行等
- 各会議への参加とリハビリの視点を導入した指導助言
- 介護保険関係（住宅改修点検・福祉用具購入貸与調査）
- 要介護プランに対する自立支援に関するアドバイス
- その他在宅医療及び介護の連携強化に関すること
リハビリ専門職として地域に貢献できるよう今後も取り組んでいきたいと考えます。
実施状況2 訪問看護ステーション
ご自宅でリハビリを必要とされている方に対して、リハビリテーションスタッフが御自宅に訪問します。病院内で実施されるリハビリテーションではなく、御自宅でその人らしく生活するためのリハビリテーションを、理学療法士または作業療法士が提供します。詳しくはこちらをご覧ください。ご不明な点は、森町訪問看護ステーションまで御連絡ください。
実施状況3 ふれあい祭りでのリハビリ相談、体操指導
リハビリテーション室では地域住民の方々にリハビリテーションとはどういったものかを知って頂く 機会として毎年開催される森町主催のふれあい祭りに参加しています。地域住民の方々の健康意識の向上 と健康寿命の延伸のために体力測定・健康体操・健康相談といった活動をしています。
また、近隣施設との連携の一環として特別養護老人ホームでのリハビリテーション指導を行っています。月に1度訪問し、利用者様の状態に応じたリハビリテーションプログラム作成、ベッドや車椅子での適した姿勢を提案します。
また、近隣施設との連携の一環として特別養護老人ホームでのリハビリテーション指導を行っています。月に1度訪問し、利用者様の状態に応じたリハビリテーションプログラム作成、ベッドや車椅子での適した姿勢を提案します。
写真①：ふれあい祭りの様子
写真②：施設での指導の様子